転職準備

営業スキルの棚卸し完全ガイド|転職で通用する強みの見つけ方

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本記事は、営業の転職で評価されるスキルを、KGI・KPIの整理、営業プロセス分解、職務経歴書・面接対策まで網羅的に示します。

結論は、ポータブル/テクニカル/ヒューマンスキルを数値と事例で示せば再現性が伝わり、異業界でも通用すること。CRM・SFA(例:Salesforce)の活用成果や指標計算も分かります。

こんな人におすすめ!
  • 営業職から転職を検討している20〜30代のビジネスパーソン
  • 職務経歴書や面接で「営業スキルをどう表現すべきか」悩んでいる人
  • 異業界・異職種へのキャリアチェンジを目指し、汎用的に通用する強みを整理したい人
  • 数値目標(KGI・KPI)や営業プロセスを客観的にアピールする方法を知りたい人
  • CRM・SFA(例:Salesforce)の実務経験を強みとして整理したい人
  • 営業経験はあるが、自己PRに落とし込む「再現性のあるスキル整理」が苦手な人

Contents
  1. 営業 転職 スキルの全体像
  2. 営業スキル棚卸しの手順
  3. 転職市場で評価される営業スキル一覧
  4. 役割別と業界別での強みの見つけ方
  5. 職務経歴書と面接での見せ方
  6. 実績を定量化する指標と計算方法
  7. 初中級別の成長プランとスキルギャップの埋め方
  8. よくある失敗と落とし穴
  9. 転職活動の進め方と企業選び
  10. ケーススタディで学ぶ強みの言語化
  11. 営業 転職 スキルの棚卸しチェックリスト
  12. まとめ

営業 転職 スキルの全体像

「営業 転職 スキル」で検索する方が知りたいのは、転職市場で評価される営業スキルの定義と分類、企業が見る評価基準(ジョブ型採用・成果主義・再現性)、そして未経験業界でも通用する強みの言語化と数値化の方法です。

本章では、営業スキルを俯瞰し、KGI・KPIや受注率・商談化率・LTV・解約率などの指標、CRM・SFA・MAといったデジタル活用、インサイドセールスやフィールドセールス、カスタマーサクセスまで含めて、転職での「伝え方」と「評価のされ方」の全体像を整理します。

この記事で解決できることと想定読者

本記事は、個人営業・法人営業、インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスなど役割を問わず、次のような方の課題解決を目的としています。

  • 転職で評価される営業スキルの全体像を知り、職務経歴書や面接での訴求軸を定めたい。
  • 実績をKGI・KPIに落とし込み、受注率・商談数・平均単価・継続率などを定量化して示したい。
  • 未経験業界(例:SaaS・IT、人材、広告、メーカー、不動産、金融)へ転職する際に、再現性のある強みを言語化したい。
  • CRM・SFA・MAツール(例:Salesforce、kintone、HubSpot)やZoom、PowerPoint、Excel、Tableauなどの活用を成果に結びつけて説明したい。

読むことで、ポータブルスキル・テクニカルスキル・ヒューマンスキルの整理、ジョブ型採用での評価基準、プロセス分解と数値化の観点(リード、商談、提案、クロージング、受注、継続)、およびATSを意識したキーワードの選び方まで、転職活動の土台が明確になります。

営業スキルの分類 ポータブルスキル テクニカルスキル ヒューマンスキル

営業スキルは、業界間で持ち運べる「ポータブルスキル」、業務の効率や精度に直結する「テクニカルスキル」、成果を支える「ヒューマンスキル」に大別できます。

転職では、成果とプロセスの両輪でこれらを示し、数値・事実・エピソードで裏づけることが重要です。

スキル分類定義代表例評価指標・KPI転職での打ち出し方
ポータブルスキル業界が変わっても再現性高く活かせる汎用スキルヒアリング、課題発見、ロジカルシンキング、提案力、交渉・折衝、プレゼン、クロージング、時間管理受注率、商談化率、平均単価、案件リードタイム、コンペ勝率プロセス分解と改善率で定量化(例:商談設計により受注率を20%→28%)。意思決定プロセスの理解やマルチステークホルダー調整の事例で再現性を示す。
テクニカルスキルツール・手法・データ活用など実務に直結する技能CRM/SFA/MA運用(Salesforce、kintone、HubSpot)、データ分析(Excel、Tableau)、提案書作成(PowerPoint)、オンライン商談(Zoom)、予実管理、見積・契約・コンプライアンスパイプライン精度、入力率、予実差異、MQL→SQL転換率、商談当日キャンセル率、MAスコア活用率「ツール経験の羅列」ではなく活用成果で説明(例:SFAのパイプライン定義見直しで予実誤差を±20%→±5%に改善)。
ヒューマンスキル成果の持続性を支える姿勢・対人能力顧客志向、リレーション構築、誠実さ、レジリエンス、セルフマネジメント、チームワーク、リーダーシップ、育成継続率、解約率、LTV、紹介率、NPS、案件引継ぎ後の売上維持率短期成果に留まらない顧客価値の創出(例:オンボーディングの見直しで解約率を3.0%→1.8%)。関係構築の仕組み化で再現性を担保。

上記3分類は、役割(インサイドセールス、フィールドセールス、アカウント、チャネル、カスタマーサクセス)や営業スタイル(新規開拓、反響営業、ルート営業、既存深耕)に横断して評価されます。

ジョブ型採用で重視される評価基準と求められる成果

ジョブ型採用では、職務記述書(ジョブディスクリプション)に対して「何を、どの水準で、どの期間に」実現できるかを、事実と数値で示すことが求められます。

以下は評価軸の整理です。

評価軸見ているポイント確認方法関連KPI/指標
成果の再現性異なる顧客・商材でも成果を出せるプロセス思考プロセス分解、仮説検証、改善ループ(PDCA/OKR)の具体性受注率、商談数、平均単価、粗利、目標達成率
成果の質と量短期売上と中長期価値のバランス四半期KGIと継続率・LTVの両立、パイプライン構成売上成長率、LTV、解約率、アップセル率、クロスセル率
プロセス設計と実行リード創出からクロージングまでの設計力ファネル定義、MQL→SQL基準、ステージ管理の整合性商談化率、案件リードタイム、滞留率、コンペ勝率
顧客志向・CS解約抑止とアカウント拡大への寄与オンボーディング、活用定着の仕組み、経営課題との紐づけ継続率、解約率、稼働率、NPS、紹介件数
デジタル活用CRM/SFA/MAやデータの成果貢献ダッシュボード設計、入力ルール、スコア運用予実差異、予測精度、入力率、スコア活用率
コンプライアンス・信頼高単価・規制業界での正確性と説明責任稟議プロセスの理解、リスク開示、監査対応経験審査通過率、クレーム率、是正件数
チーム貢献・リーダーシップ再現可能な型化とナレッジ共有新人育成、ロープレ設計、プレイブック整備チーム達成率、育成者の立ち上がり期間、Winレート改善

ポイントは「ツール経験」や「頑張り」ではなく、KGI・KPIとプロセスの整合性、そしてエビデンス(数値・ドキュメント・表彰・リファレンス)で成果を裏づけることです。

未経験業界への転職で鍵となる再現性の示し方

業界が変わっても通用することを示すには、成果の「抽象化」と「指標の置き換え」が有効です。以下の手順で、職務経歴書や面接の一貫したストーリーを作ります。

  • 現職の成果を定量化:KGI(売上・粗利・ARR等)と主要KPI(受注率、商談化率、平均単価、案件リードタイム、予実差異)を明確化。
  • プロセス分解:認知→リード→商談→提案→クロージング→受注→継続の各段階での自分の打ち手と効果を整理。
  • 抽象化:意思決定構造、稟議フロー、購買基準、競合状況、チャネル設計を業界非依存の言葉に変換。
  • 指標の置き換え:旧業界のKPIを新業界のKPIにマッピング(例:来店率→インバウンドリード率、来場後成約率→SQL→受注率)。
  • 検証性:CRMやダッシュボードのスクリーン、表彰、顧客の声などエビデンスで補強(機密に留意)。

以下は、旧環境の強みを新環境での価値に翻訳する例です。

旧環境の実績・指標抽象化した能力転用先での指標例アピールの例
テレアポでのアポイント取得率向上(5%→12%)ファネル上流の歩留まり改善、スクリプト最適化MQL→SQL転換率、初回商談設定率、No-Show率インサイドセールスにおいて、リストセグメントとトークABテストでSQL率を+7pt改善。
代理店売上の拡大(年間売上+30%)チャネル設計、パートナーエンablement、共販施策パートナー経由比率、共同案件数、パイプライン創出額チャネルセールスにて、勉強会と案件登録ルール整備で共同パイプラインを1.5倍に。
高単価の対面提案での高い受注率(38%)意思決定者特定、課題ヒアリング、価値訴求受注率、平均単価、コンペ勝率、決裁者同席率オンライン商談(Zoom)でも決裁者同席率を高め、SaaSクロージング率を+10pt。
既存深耕での解約抑止と単価向上オンボーディング設計、利用定着、提案タイミング解約率、継続率、LTV、アップセル率、クロスセル率カスタマーサクセスとして利用データを起点に提案し、LTVを1.3倍、解約率を半減。

未経験業界でも、「抽象度の高いプロセス設計×数値での再現性×デジタル活用(CRM/SFA/MA)」の三点セットで語ることで、職務経歴書や面接における説得力が大きく高まります。

営業スキル棚卸しの手順

この章では、転職に直結する形で営業スキルを棚卸しする具体的手順を、指標設計からプロセス分解、エピソード化、ギャップ分析まで一気通貫で示します。

数値の整合性と再現性のある成果を示すことを最優先に、誰が読んでも比較可能で検証可能な形へ落とし込みます。

目標とKGI KPIの整理と役割定義

KGIは最終成果(例:四半期の受注額、粗利額、解約率の低減)、KPIはKGIに至るプロセス指標(例:商談数、受注率、平均単価、商談化率、提案数)です。

まずは自分の役割と担当範囲(新規/既存、担当業界、顧客規模、商品特性、営業スタイル、商談サイクル)を明確化し、評価期間を決めてからKGI/KPIを設計します。

役割KGIの例主要KPIの例評価期間補足
インサイドセールス(SDR/BDR)四半期の商談創出件数、商談化率架電数、接続率、アポ取得率、リード応答時間月次/四半期リードソース別の歩留まり管理、SLA遵守
フィールドセールス受注額、粗利額、受注率提案件数、平均提案単価、案件ステージの滞留日数月次/四半期案件規模とサイクルの整合性、担当エリア/業界の特性
カスタマーサクセス/既存深耕継続率、解約率、アップセル/クロスセル額ヘルススコア改善、利用率、定例接点数、課題解決件数四半期/半期MRR/ARRの純増、契約更新率の内訳(自動更新/能動更新)

設計のコツはSMART(具体・測定可能・達成可能・関連性・期限)を満たすこと、指標の定義を明文化すること、社内データソース(CRM/SFA、請求データ、名寄せルール)を合わせることです。

実績の定量化 売上/粗利 /受注率/目標達成率の出し方

実績の定量化は「定義→計算式→根拠データ」の順で揃えます。税抜/税込、受注確定の定義、原価範囲(仕入/配送/外注費など)を先に固定し、期間も月次・四半期・半期などで統一します。

指標定義計算式必要データ注意点
売上対象期間に計上された受注金額(原則税抜)売上=受注単価×受注数受注台帳、請求データ計上タイミング(請求/検収/出荷)を統一
粗利売上から原価を差し引いた利益粗利=売上−原価、粗利率=粗利/売上売上、原価内訳原価範囲の定義(仕入/外注/物流等)を固定
受注率成立した案件の割合受注率=受注数/提案件数提案数、受注数提案の定義(見積提示/稟議申請など)を明確化
平均単価1受注あたりの平均金額平均単価=売上/受注数売上、受注数分母に分割・継続契約の件数を正しく含める
目標達成率目標に対する実績の割合達成率=実績/目標目標値、実績値目標の種類(受注額/粗利/件数)を混在させない
リードタイム案件発生から受注までの期間平均LT=各案件の日数の平均案件開始日、受注日母集団を統一(新規のみ/全体など)

整合性チェックは、期間別合計の突合(月次合計=四半期合計)、分子分母の母集団一致、他部署管理データとの照合(経理・営業企画)で行います。

営業プロセスの分解 認知/リード/商談/提案/受注/継続の可視化

ファネルをフェーズごとに定義し、ステージ移行条件と歩留まりを明確化します。CRM/SFA、MAツール、スプレッドシートを用い、ステージ滞留、コンバージョン、パイプラインカバレッジを可視化します。

フェーズ代表KPI期待行動可視化・ツール
認知サイト流入数、資料DL数、イベント来場ターゲット選定、メッセージ検証MAレポート、キャンペーン別CV
リード新規リード数、リード獲得単価スコアリング、優先度付け、即時接点リード台帳、重複排除ルール
商談商談化率、商談数、初回実施率アジェンダ設定、仮説ヒアリングステージ管理、次回打合せ設定率
提案提案数、見積提出率、提案→受注CV意思決定者特定、競合整理、ROI提示提案テンプレ、失注理由タグ
受注受注額、粗利額、受注率、平均単価条件交渉、契約締結、引継ぎ受注報告、契約原本管理
継続継続率、解約率、アップセル率利用促進、定例、課題解決ヘルススコア、NPS、CS対応記録

パイプラインカバレッジは「当期目標受注額に対する見込み案件総額」の倍率で管理します。例:カバレッジ=見込み総額/受注目標。

ステージ別の予測確度を重み付けして算出すると精度が上がります。

STAR法とCAR法で成果エピソードを構築する

面接や職務経歴書では、定量成果とプロセスを一貫した物語で示すことが重要です。

STAR法とCAR法を使い分け、背景→課題→行動→結果の順に落とし込みます。

フレームワーク構成要素記述のコツNG例
STAR法Situation、Task、Action、Result数値目標と制約条件を明示、仮説→実行→検証の順で簡潔にスローガン的表現のみ、行動の具体がない
CAR法Challenge、Action、Result挑戦性(難易度・逆風)を先に強調し、差別化した打ち手を示す結果の数字だけ羅列、再現性の根拠がない
  • 結果の見せ方の型(例):結果(受注率+12pt、平均単価+18%)→背景(競合優位性が薄い商材)→課題(低い商談化率)→打ち手(セグメント再定義、提案テンプレ刷新、ROI試算表導入)→検証(A/B比較、期間、母数)→学び(汎用化/仕組み化)。
  • エビデンスの添付:数値の源泉(CRMのスクリーンショット、表彰状、評価シート)の存在を示すと信頼性が高まります。

強み弱みのギャップ分析と再現性検証

ギャップ分析は「目標/市場水準」と「自分の実績」を同一指標で比較し、要因分解します。KPIツリー(例:受注額=商談数×受注率×平均単価)でボトルネックを特定し、打ち手と効果を紐づけます。再現性は「仕組み化・標準化・他者適用実績」で証明します。

  • 比較軸の統一:期間、対象商材、顧客セグメント、地域を合わせる。
  • 要因分解:商談数(活動量/反応率)×受注率(案件質/意思決定者攻略)×平均単価(バリュープロポジション/価格交渉)。
  • 再現性の根拠:マニュアル化、テンプレート化、ロールプレイ運用、他メンバーの成果向上事例。
  • リスクと対策:季節性、特需、特定顧客依存の影響は注記し、補正や平準化の方法を明記

新規開拓 反響営業/ルー/営業/既存深耕の棚卸し観点

営業スタイルごとに評価指標と強みの見せ方が異なります。自分の成果がどの型で発揮されたかを明確にします。

営業タイプコアKPI強みの示し方定量化例
新規開拓アポ取得率、商談化率、初回受注数ターゲティング、仮説検証速度、断られ理由の学習架電→商談化率+8pt、初回平均単価+15%
反響営業反響対応速度、商談化率、受注率即応体制、スコアリング、優先順位付け一次応答時間−40%で受注率+10pt
ルート営業来店/訪問頻度、棚割獲得、売場回転率関係深化、在庫/物流連携、欠品率低減欠品率−30%でカテゴリ売上+12%
既存深耕継続率、アップセル率、LTV利用活性化、課題解決、提案のタイミング解約率−2.5pt、既存売上+18%

インサイドセールスとフィールドセールスの役割差分

分業体制では、役割ごとに成果基準が異なります。

連携プロセスとSLAの遵守状況も棚卸しの対象です。

役割主要業務成果基準代表KPI連携ポイント
インサイドセールスリード精査、架電/メール、アポイント獲得商談創出の量と質接続率、アポ率、商談化率、応答時間リード定義、引継ぎ情報の充実、再訪設計
フィールドセールス要件深耕、提案、見積、交渉、受注受注額/粗利と受注率提案数、平均単価、ステージ滞留、予実精度引継ぎSLA、フィードバックループ、失注理由共有

ソリューション営業とコンサルティング営業の評価ポイント

どちらも課題解決型ですが、アプローチと評価軸に差があります。

自分の案件がどの性質だったかを明確化し、定量・定性の両面で強みを示します。

評価軸ソリューション営業の観点コンサルティング営業の観点定量化例
課題設定既知課題の要件化、合意形成潜在課題の可視化、仮説検証課題→KPIの紐付け数、検証サイクル短縮
提案設計パッケージ×カスタマイズ最適化ゼロベース設計、ロードマップ提示提案採用率、PoC→本導入率
意思決定突破稟議要件充足、競合比較表マルチステークホルダー合意意思決定者接点数、稟議通過率
価値実現導入後KPI改善、TTV短縮業務設計変更、組織定着ROI達成率、TTV短縮日数

上記を踏まえ、職務経歴書では「案件特性(規模/期間/関与者)→自分の役割→打ち手→成果→再現性」の順で整理すると、採用側が評価しやすくなります。

転職市場で評価される営業スキル一覧

転職市場では、成果の再現性を裏づけるスキルが重視されます。本章では、営業に必須のコンピテンシーを「評価観点」「定量指標」「面接で確認されやすいポイント」とともに整理します。

単なる経験の羅列ではなく、KPIと実績の関係、プロセスの工夫、ツール活用による効率化まで一貫して語れることが内定率を高めます。

コミュニケーション ヒアリング/交渉力/プレゼンテーション

商談の質を決めるのは、関係構築力と情報を引き出すヒアリング、合意形成に至る交渉、意思決定者を動かすプレゼンテーションです。

BANTやGPCT、意思決定プロセスの把握、異議対応の設計、ストーリーテリングなどの技術を、受注率や案件リードタイムの短縮という数値で示しましょう。

スキル領域具体コンピテンシー採用での評価観点定量指標例面接チェックポイント
コミュニケーション関係構築、要点整理、合意のフレーミング役職横断での信頼構築、議事の要約力初回商談の次回設定率、キーパーソン接触数関係悪化時のリカバリー事例と打ち手
ヒアリング課題深掘り、決裁構造把握、リスク検知仮説検証の質、無意識ニーズの言語化要件確定までの平均回数、要件変更の減少率質問設計とメモ術、失注学習の生かし方
交渉力価値ベース価格交渉、譲歩の設計、締結管理ウィンウィンの条件設計、コンプライアンス順守値引率の適正化、決裁通過率、交渉期間価格以外の交換条件での合意形成例
プレゼンストーリー構成、デモ設計、意思決定者向け要約「3分で要点」提示、反論処理の事前設計提案採択率、同席意思決定者比率、デモ→受注率スライドのビフォーアフターと改善根拠

課題発見と提案力 ロジカルシンキングと差別化の設計

顧客の現状と理想のギャップを特定し、競合と比較した差別化要因を設計できるかが受注率を左右します。

仮説構築と検証、意思決定基準への合わせ込み、ビジネスインパクトの算定、導入後の運用設計まで一気通貫で語れることが評価されます。

要素概要差別化の作り方定量指標例提出物の品質
課題発見現状分析、原因特定、影響度の定義ペインの金額換算、優先度付け案件滞留日数の短縮、失注理由の減少診断シート、アセスメントレポート
提案設計バリュープロポジション、ROI試算意思決定基準への整合、導入リスク低減策提案採択率、平均提案単価、拡張性評価提案書の論理構成と根拠の明確さ
競合対応比較表、トレードオフ管理勝ちパターンの再現、活用事例提示競合同席時の勝率、再提案率差別化スライド、導入事例の適合度

数値管理と実行力 KPI設計/PDCA/予実管理

KGIから逆算したファネルKPI設計、予実管理、行動改善のPDCAを回す実行力が、ジョブ型採用で高く評価されます。

アクティビティ量と質の相関、見込み精度、商談の優先順位付けなどを標準化し、再現性を示しましょう。

管理領域設計ポイント代表KPI可視化/運用評価される実績
ファネル設計KGI→KPIの連鎖、ステージ定義の明確化商談化率、受注率、平均リードタイムCRMでのステージ管理、属性別トラッキングボトルネック特定と改善サイクル
予実管理予算編成、差異分析、リカバリー計画達成率、フォーキャスト精度、粗利率週次レビュー、パイプライン健全性指標未達時の是正策と効果検証
PDCA仮説→実行→振り返り→標準化施策ごとのCVR、CAC、回収期間ダッシュボード運用、定例のアクション勝ち筋テンプレ化と全体の底上げ

顧客志向とカスタマーサクセス アップセル/クロスセル

短期の受注に留まらず、継続率とLTVの最大化を見据えたオンボーディング、活用定着、リニューアル戦略が評価されます。

サクセス指標と営業指標を接続し、解約理由の構造化と改善をリードできるかがポイントです。

領域成功パターン主要指標再現性の示し方よくある落とし穴
オンボーディング目的合意、KPI設定、初期価値の早期体験初期離脱率、立ち上がり期間、活用率標準プロセス化、チェックリスト運用導入責任の所在不明確、役割分担の曖昧さ
活用定着定例レビュー、ヘルススコア運用稼働率、NPS、問い合わせ解決時間リスク検知ルールとエスカレーション活用データの未収集、予兆見逃し
アップセル/クロスセル成果起点の拡張提案、成功事例の横展開ARR拡張率、契約単価、拡張受注率利用パターン分析→提案シナリオ化割引依存、短期売上重視で解約率悪化
解約抑止原因分類、対策のレベル分けと実行解約率、継続率、LTV失注/解約レビューの仕組み化個別事象で終わり学習が蓄積されない

デジタル活用 CRM/SFA/MAツールの運用スキル

CRMやSFA、MAを用いたデータドリブンな営業運用は、採用での加点要素です。

データ定義、入力ルール、ダッシュボード設計、アラート運用、キャンペーンのABテストなど、仕組み化による商談化率や受注率の改善を語りましょう。

領域運用スキル成果へのつながり定量指標エビデンス
CRM/SFA項目設計、重複排除、ステージ自動化パイプライン健全化、フォーキャスト精度向上入力完了率、案件更新遵守率、予測誤差画面キャプチャ、運用ルール、ダッシュボード
MAスコアリング、セグメント配信、ナーチャリングMQL→SQL転換、商談化率の改善メール開封/クリック率、SQL化率、CAC施策ごとの配信設計と結果レポート
連携基盤名刺・フォーム・ウェビナーの連携、API活用リード重複削減、追客の即時化重複率、反応から接触までの時間連携図、運用手順書、ログスクリーン

チームリーダー経験 マネジメントと育成の実績

プレイヤー兼任のリーダーか、専任マネージャーかで評価基準が異なります。

採用では、再現性のあるチーム設計、採用・育成・評価の仕組み、パイプラインレビューや同席同行による商談品質の底上げが問われます。

領域役割/スコープ仕組み化の要点成果指標提示すべき実績
組織運営人数規模、担当エリア、目標配賦OKR/目標設計、レビューリズム策定チーム達成率、離職率、予実乖離配賦ロジック、会議体、定例資料
育成オンボーディング、ロープレ、1on1スキルマトリクス、評価基準の明文化立ち上がり期間、商談勝率の改善育成カリキュラム、フィードバック記録
商談支援同席・同行、案件レビュー、提案監修勝ちパターンのテンプレ化、ナレッジ共有大型案件受注率、平均単価、滞留解消率テンプレ群、ケーススタディ、録画資料
採用/評価求人要件定義、面接、評価運用評価基準と報酬の整合、コンプライアンス採用充足率、早期離職率、評価納得度要件票、評価シート、オンボード計画

主要ツール Salesforce/kintone/HubSpot/Sansan/Slack/Zoom /PowerPoint/Excel/Tableau

ツールは「使える」ではなく「運用で成果を出した」ことが重要です。設定・活用・定着化・改善のプロセス、ダッシュボードによる可視化、商談化率や受注率の向上にどう寄与したかを具体の数字で示しましょう。

ツールカテゴリ主な用途評価される運用実績成果指標への影響
SalesforceCRM/SFA案件管理、予実、ダッシュボード項目/承認フロー設計、レポート標準化予測精度向上、受注率、滞留削減
kintone業務アプリ案件台帳、申請ワークフロープラグインでの自動化、権限設計入力遵守率、リードタイム短縮
HubSpotCRM/MAスコアリング、ナーチャリングシナリオ運用、ABテストMQL→SQL転換率、商談化率
Sansan名刺管理接点管理、ABMリスト整備データ同期、重複排除ルール接点創出数、架電効率
Slackコミュニケーション商談スレッド、アラート連携チャンネル設計、通知ルール対応速度、エスカレーション率
Zoomオンライン会議デモ、録画による振り返りテンプレアジェンダ、録画共有次回設定率、デモ→受注率
PowerPointプレゼン提案書、比較表ストーリー標準化、デザイン統一提案採択率、意思決定スピード
Excel表計算見積、予実、分析関数/ピボットでの可視化粗利管理、見積精度
TableauBIファネル可視化、KPI監視データモデル/ダッシュボード設計ボトルネック特定、改善速度

評価されやすい資格と語学 TOEIC 日商簿記 中小企業診断士

資格は実務力の補助証明です。スコアや級の記載に加え、営業活動での活用場面(提案書の財務根拠、英文メール・商談、経営課題の整理など)を添えると説得力が高まります。

資格/語学目安レベル営業での効用活かし方の例補足
TOEIC700点以上で実務可、800点以上で加点傾向海外企業対応、英文資料/契約の読解英語デモ、海外ベンダー折衝、メール運用スピーキング訓練実績も併記すると有効
日商簿記3級:基礎理解、2級:実務で有用損益/原価の理解、ROI試算の精度向上提案の費用対効果算定、見積の粗利管理財務三表を用いた提案根拠の強化に有効
中小企業診断士一次/二次合格で高評価経営課題の整理、戦略的提案の構築課題特定フレーム活用、事業計画提案コンサル型/ソリューション営業で加点

いずれのスキル・資格も、成果指標(受注率、平均単価、商談化率、解約率、LTV、予実差異、フォーキャスト精度)とのつながりを数字で示すことで、再現性と即戦力性を訴求できます。

役割別と業界別での強みの見つけ方

ジョブ型採用が広がるなか、営業の強みは「肩書き」ではなく「役割」と「業界文脈」で測られます。自分の成果がどの場面で再現できるのかを、KGI・KPI・プロセス・証跡で示すことが選考通過率を上げる近道です。

以下では役割別・営業スタイル別・業界別に、評価される指標と強みの見つけ方を整理します。

役割別の強みの出し方

同じ「営業」でも、求められる成果は役割ごとに異なります。インサイドは商談創出とパイプラインの質、フィールドは受注と単価、カスタマーサクセスは継続率とエキスパンションが主戦場です。

SFAやCRMのデータでプロセスの再現性を示し、KPIの改善幅と打ち手をセットで語るのがポイントです。

役割主なKGI/KPIプロセスで差が出る場面有効なエビデンス強みの打ち出し例
インサイドセールス商談化数、商談化率、接続率、リード反応速度、SQL数、ABM到達率スクリプト最適化、セグメンテーション、リードナーチャリング、MA連携リード属性別の商談化率推移、架電・メールのA/Bテスト結果、SFAの活動ログ「ペルソナごとにトークを分岐し商談化率を月次で+8pt改善。リード一次応答を平均2時間→20分に短縮」
フィールドセールス受注数、受注率、平均受注単価、粗利率、案件リードタイム、パイプラインカバレッジ課題深掘りのヒアリング、提案設計、稟議突破の関係者マップ化、見積と条件交渉案件ごとの勝ち筋分析(Win/Loss)、競合比較表、提案書と議事録、見積履歴「意思決定者特定の早期化でリードタイムを30%短縮、平均単価を15%引き上げ」
カスタマーサクセス継続率、解約率、NRR(売上純増率)、アップセル・クロスセル額、オンボーディング完了率導入設計、活用定着のヘルススコア運用、活用伴走、解約予兆の早期検知ヘルススコア指標の推移、利用頻度データ、顧客満足度(CSAT/NPS)、事例化数「利用活性化プログラムで解約率を四半期で1.2pt改善、NRRを110%に維持」

共通して効果的なのは、KPIツリーで成果の因果を示すことです。例えば「商談化率→受注率→ARR」の連鎖で自分の貢献を具体化し、SalesforceやHubSpotなどのSFA/CRMから取得した数字で裏付けます。

営業スタイル別 新規開拓/代理店営業/アカウントセールス/反響営業/ルート営業

営業スタイルにより、関係者、サイクル、勝ち筋が変わります。

強みは「誰に・どんな状況で・どの打ち手が効いたか」をセットで語ると伝わります。

スタイル主要顧客・チャネル重要KPIリスクと対応強みの見せ方
新規開拓コールドコール、メール、ウェビナー、展示会、紹介新規商談数、獲得単価、商談化率、初回受注率接点希薄・競合多→ABMと差別化フレームで訴求、リスト精度の継続改善「ターゲット定義を役職×課題で再設計し商談化率を倍増」
代理店営業販売パートナー、卸、一次店・二次店取扱店数、稼働率、仕入・消化、共同プロモ成果情報断絶→販社教育とリベート設計、商流の可視化「チャネル別施策でアクティブ率を20%改善、共同案件を四半期で30件創出」
アカウントセールス既存大口、エンタープライズ、キーアカウント継続率、シェア拡大、単価増、マルチプロダクト導入数稟議長期化→マルチステークホルダー攻略、投資対効果の定量化「意思決定者マップ化と事業KPI連動の提案でシェア+12pt」
反響営業資料請求、問い合わせ、比較サイト、オウンドメディア一次応答速度、商談化率、受注率、顧客満足度取りこぼし→即時レス体制とスコアリング、FAQと提案テンプレ整備「一次応答を平均30分以内に統制し受注率+6pt」
ルート営業既存小口~中口、定期訪問、卸・小売定番維持率、棚割確保、受注頻度、欠品率、粗利価格競争→発注予測と在庫最適化、提案型の売場改善「需要予測で欠品率を半減、粗利を2pt改善」

いずれのスタイルでも、勝因・敗因の分解(Win/Loss分析)と、次回再現の具体策(スクリプト、テンプレ、商談設計)の提示が強みの裏付けになります。

業界別の着眼点 IT/SaaS/人材/広告/メーカー/不動産 金融

業界が変わると、評価指標とバイヤージャーニー、コンプライアンスの要件が変化します。

自分の実績を業界のKPIに翻訳し直し、用語や意思決定プロセスに合わせて提示することが重要です。

業界重視される指標・成果商談の特徴主な関係者関連コンプライアンス
IT・SaaSARR、LTV、解約率、NRR、商談化率、導入率、活用率トライアルやPoC、分業(IS/FS/CS)、サブスクリプション事業責任者、情報システム部、現場責任者、経営層個人情報保護法、情報セキュリティ方針、SOC報告の扱い
人材成約数、充足率、稼働率、定着率、求人獲得数両面・片面の分業、短サイクル、高頻度の進捗管理人事、現場責任者、候補者職業安定法、労働者派遣法、個人情報保護法
広告CPA、ROAS、リーチ、商談化数、純増売上キャンペーン運用と改善、クリエイティブPDCAマーケ責任者、ブランド担当、制作会社景品表示法、著作権法、個人情報保護法
メーカー(法人)受注額、粗利、納期遵守率、品質クレーム率、案件通過率仕様検討~量産化の長期案件、技術・購買・品質と連携技術部、設計、購買、品質保証、生産管理製造物責任法、各種規格対応(例:ISOに基づく品質手順)
不動産成約率、集客効率、在庫回転、紹介率、クレーム件数信頼重視の対面、重要事項説明、長時間の意思決定買主・借主、売主、金融機関、管理会社宅地建物取引業法、個人情報保護法
金融口座獲得、残高増、手数料収益、継続率、商品適合適合性・リスク説明の徹底、社内審査・稟議個人顧客、法人財務、コンプライアンス部門金融商品取引法、犯罪収益移転防止法、個人情報保護法

異業界に挑戦する場合は、元の実績を転換先のKPIに置き換えて語るのがコツです。

例えば「新規商談化率の改善」をSaaSなら「MQL→SQLの変換率改善」、メーカーなら「設計合意フェーズ到達率の改善」というように翻訳します。

ITとSaaSで評価される指標 LTV/解約率/リード獲得/商談化率

IT・SaaSではサブスクリプション前提のため、単発売上ではなく継続的な収益性とパイプライン効率が評価されます。

LTV(顧客生涯価値)は平均単価と継続期間、粗利率に依存し、解約率の低減はそのままLTVの向上に直結します。リード獲得は量と質の両立が重要で、商談化率はリードスコアリングやナーチャリング設計で改善します。

指標定義の要点改善の打ち手成果の語り口の例
LTV平均単価と継続期間、粗利率から算出される顧客生涯価値オンボーディング強化、活用支援、価格・プラン最適化「オンボーディングの定着で平均継続月数を延伸しLTVを向上」
解約率一定期間の解約件数の比率。理由は機能・価格・活用度など解約予兆のスコア化、ヘルススコア運用、リカバリー施策「予兆検知で早期介入し月次解約率を継続的に低下」
リード獲得セミナー、資料請求、広告、紹介などからの見込み客創出チャネル別CPA最適化、コンテンツ強化、ABMターゲティング「展示会とウェビナーの組合せでリード単価を低減し質を維持」
商談化率獲得リードのうち、要件合致で商談化した割合スコアリング基準見直し、一次応答の短縮、トーク改善「一次応答SLAを整備し商談化率を四半期で+10pt」

指標は単体で語らず、CACやARR、NRRなど周辺KPIとセットで因果を示すと説得力が増します。また、SFAの実データで再現性を裏付けることが重要です。

不動産や金融で重視される信頼構築とコンプライアンス

不動産・金融は高額・長期・規制産業ゆえに、信義則と適切な説明責任が最重要です。適合性の原則に沿った提案、リスク説明、記録の正確さ、個人情報の管理が評価の土台になります。

日々の面談記録、重要事項説明の運用、クレームの未然防止・初期解決の実績を数値と事例で示しましょう。

領域重要事項アピールの具体例
不動産宅地建物取引業法の遵守、重要事項説明、個人情報保護「重要事項説明の事前合意書式を整備しクレーム率を低減」「紹介率を向上」
金融金融商品取引法の適合性、リスク説明、本人確認の徹底「商品適合チェックリスト運用でコンプラ指摘ゼロを継続」「継続率向上と解約抑止を両立」

資格や研修の受講履歴、監査での指摘状況、苦情対応件数、紹介件数などの指標を提示すると信頼構築の実績が定量で伝わります。

メーカー法人営業でのプロジェクトマネジメントと技術理解

メーカーの法人営業は要件定義から設計・試作・量産・アフターまでの長期プロジェクトを動かす役割です。

技術・購買・品質・生産といった複数部門を束ね、QCD(品質・コスト・納期)を守りながら利益を確保する力が評価されます。技術用語の理解やBOM・原価構造の把握、変更管理の精度が強みになります。

フェーズ主要タスク関与部署定量指標強みの示し方
要件定義・見積仕様摺合せ、RFI/RFQ対応、原価試算、提案書作成技術、設計、原価企画、購買案件通過率、見積命中率、粗利見込み「要求仕様の優先度整理で通過率を改善、粗利を確保」
試作・評価スケジュール管理、品質要件確認、設計変更管理品質保証、生産技術、サプライヤ納期遵守率、手戻り件数、評価合格率「変更点の影響範囲を可視化し手戻りを削減」
量産・納入計画立案、在庫・生産調整、納入条件交渉生産管理、物流、購買欠品率、在庫回転、粗利率、クレーム率「需要予測精度向上で欠品ゼロ期間を更新、粗利を改善」

技術理解は「仕様を営業に翻訳できるか」で評価されます。図面や仕様書から顧客価値へ落とし込む力、変更管理でコストと納期への影響を最小化した事例を用意しましょう。

職務経歴書と面接での見せ方

転職の合否は、保有スキルそのものだけでなく「伝え方」で大きく変わります。

本章では、職務経歴書の構成から数値の見せ方、STAR法による自己PR、ATS(採用管理システム)対策、面接回答の作り方、ポートフォリオ・エビデンスの準備まで、営業職に特化して網羅的に解説します。

職務要約と実績の書き方 KGIと主要KPIの提示

採用担当が最初に見るのは職務要約です。3〜5行で「何者か」「どの市場でどんな顧客に何を売り」「どんな役割でどのレベルの成果を出したか」を端的に示し、直後にKGIと主要KPIで実績を定量化します。

職務要約の構成

要素は「経験年数」「業界・商材(SaaS、人材、広告、メーカー等)」「顧客属性(エンタープライズ/SMB、法人/個人)」「担当領域(インサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセス)」「強み(課題発見、提案、交渉、数値管理)」「代表実績(売上・粗利・受注率などの改善)」の順で簡潔に記載します。

KGI・KPIの提示と数値化

役割に応じて、KGI(最終成果指標)とKPI(プロセス指標)を明確に分けて記載します。

定義と算出方法を意識し、期間・対象・分母分子を揃えて比較可能にします。

指標定義算出式記載例
売上期間内の受注金額合計受注単価×受注件数四半期売上1.8億円(前年比+24%)
粗利売上から原価を差し引いた利益売上−原価粗利5,200万円(粗利率+5.1pt)
受注率商談から受注に至った割合受注件数÷商談件数受注率33%→41%に改善
商談化率リードから商談化した割合商談数÷有効リード数商談化率18%(前四半期+4pt)
新規リード数新規獲得の見込み客数期間内新規リードの合計新規リード月間320件(テレアポ・展示会・Web合算)
受注単価1件あたりの平均受注金額売上÷受注件数平均単価120万円(+15%)
解約率契約が解約に至る割合解約件数÷契約件数月次解約率1.8%→1.2%に改善
継続率継続更新の割合継続件数÷更新対象件数年次継続率92%(CS連携により維持)
LTV顧客生涯価値平均単価×粗利率×平均継続期間LTV 240万円(アップセル比率+8pt)
目標達成率目標に対する実績の割合実績÷目標四半期達成率112%(3期連続)

実績の書き方テンプレート

「期間/役割/KGI/主要KPI/アクション/成果」の順に箇条書きで統一するとATSでも人事でも読みやすくなります。

項目記載内容の例
期間・役割2023年4月〜2024年3月/フィールドセールス(エンタープライズ担当)
KGI年間売上1.5億円の達成(目標比112%)
主要KPI受注率41%(+8pt)、平均単価120万円(+15%)、商談数/月25件(+20%)
アクション提案書の標準化、決裁者アプローチ強化、Salesforceでのパイプライン可視化
成果大型案件×6件を受注、粗利率+5.1pt、リードタイム-18%

自己PRの構成とストーリー化 STAR法での伝え方

面接・書類ともに、成果の再現性を示すにはSTAR法が有効です。

状況(Situation)→課題(Task)→行動(Action)→結果(Result)の順で、数値と意思決定の理由を具体化します。

STAR法テンプレート

要素具体化ポイント記載例
S:状況市場・顧客・体制・KGIの前提SaaS新規事業、直販中心、月次解約率2.5%
T:課題ギャップの定義とKPIのボトルネック商談化率が14%で停滞、決裁者接点が不足
A:行動代替案比較のうえ選んだ打ち手と理由ペルソナ再設計、ABMでの多面アプローチ、提案書のROI章追加
R:結果定量成果と学び・再現性受注率+8pt、平均単価+15%、勝ちパターン化しチームに展開

30秒・90秒バージョンの作り方

冒頭30秒は「強み×代表実績×適用領域」をワンフレーズで、90秒版は意思決定のプロセスとKPI改善を追加します。

面接冒頭の自己紹介、プレゼン開始時、逆質問前に使い分けます。

NG表現と改善例

NG表現問題点改善例
「頑張りました」プロセス不明で再現性が伝わらない「商談化率14%→22%。決裁者比率を20%→45%へ引き上げ」
成果のみ列挙個人技と誤解される「ABM導入→リードの質向上→受注率+8pt。手順を型化」
ツール羅列活用成果が不明「Salesforceのダッシュボードで予実差異を毎週是正」

職務経歴書のキーワード設計 ATSを意識した表現

求人票の必須・歓迎スキルからキーワードを抽出し、職務要約・経歴・実績・スキルの各セクションに自然な文章で配置します。

類義語や日本語/英語表記の揺れにも配慮し、検索ヒット率を高めます。

キーワードの抽出と配置

セクション推奨キーワード例配置のポイント
職務要約新規開拓、アカウントマネジメント、エンタープライズ、SaaS強みと対象領域を1文で明示
職務経歴インサイドセールス、フィールドセールス、代理店営業、提案、交渉、受注率、粗利KGI・KPIの改善値と紐付けて記載
スキルロジカルシンキング、競合分析、バリュープロポジション、プレゼンテーション具体的な活用場面を括弧書きで補足
ツールSalesforce、kintone、HubSpot、Sansan、Slack、Zoom、PowerPoint、Excel、Tableau、MA、CRM、SFA操作レベルと成果(例:予実管理の精度向上)を併記
資格等TOEIC、日商簿記、中小企業診断士活用シーン(海外顧客対応、原価理解など)を明記

表記のゆれ対策と略語の併記

「インサイドセールス(Inside Sales)」「カスタマーサクセス(CS)」「商談化(SQL相当)」のように日本語と一般的表現を併記し、検索漏れを防ぎます。数値は半角、西暦で統一します。

書式のベストプラクティス

1〜2ページに収め、見出しは階層を明確に、箇条書きは1項目1行で完結に。指定がなければPDFで提出し、ファイル名は「職務経歴書_氏名_日付.pdf」とします。

面接対策 よくある質問への回答準備と逆質問

面接評価は「成果の再現性」「論理性」「協働性」の3軸で見られます。質問の意図を捉え、KGI・KPIやSTAR法で定量的に答え、最後に学びと再現性で締めます。

よくある質問と意図・回答骨子

質問意図回答の骨子
自己紹介をお願いします強みと適合性の要約30秒版の要約+代表KPI改善(受注率/単価/粗利)
志望動機は?貢献仮説の有無事業理解→自分の勝ちパターン→KPIでの貢献領域を提示
直近の成果を教えてください成果の再現性STAR法で意思決定と数字、学びの横展開まで
失敗と対応は?リカバリー力KPIのボトルネック特定→打ち手→再発防止
競合にどう勝ちましたか差別化設計RFP/要件の解像度→バリュープロポジション→意思決定者攻略
目標未達時の行動は?PDCA運用予実差異→仮説→ABテスト→改善幅と次施策
チームでの役割協働性・リーダーシップ分業(IS/FS/CS)の連携KPIと成果の分解

逆質問の例と狙い

逆質問は「入社後の成功条件」を特定し、早期立ち上がりの期待を醸成します。

例として「今期のKGI/KPIとボトルネック」「勝ちパターンと失注理由のトップ3」「SFA/CRM(Salesforce等)の運用ルール」「テリトリー設計と目標配分」「オンボーディングと評価制度」「主要顧客のペルソナ・購買プロセス」「商材のLTV/解約率と改善方針」などを用意します。

オンライン面接の注意点

Zoom等の接続確認、マイク・カメラ・照明の事前チェック、資料共有のリハーサル、静かな環境の確保、提出資料は事前送付。

画面共有ではPowerPointの発表者ツールとノートを活用し、時間配分を可視化します。

ポートフォリオ 表彰実績 エビデンスとリファレンスチェック

書類・面接で提示するエビデンスは、機密保持に配慮しつつ「事実の裏取り」を目的に準備します。

数値は元データと整合性を保ち、第三者が検証可能な形で管理します。

ポートフォリオに載せる項目

項目内容注意点
表彰・受賞四半期MVP、年間表彰、ランキング(上位%)発行元・期間・評価基準を明示
実績推移売上・粗利・受注率・達成率のグラフ月次/四半期の粒度を統一、社外秘は数値マスキング
主要案件サマリー顧客業界、課題、提案、結果(単価・粗利・LTV)社名・個人情報は匿名化、図表は再作図
ツール活用Salesforceダッシュボード、Excel予実管理、Tableau可視化操作画面は加工、成果(精度向上・工数削減)を併記
提案書抜粋提案構成、ROI試算、競合比較表価格・条件は伏字、ロゴ非表示
推薦コメント上長・顧客のコメント、360度評価の抜粋本人承諾の取得、原文保存
資格・研修TOEIC、日商簿記、中小企業診断士、営業研修スコア・級・修了日、業務での活用場面

リファレンスチェックに備える

依頼先は直近の上長やプロジェクトの関係者など、評価の客観性がある人物を選定します。

依頼時は職務範囲・KPI・成果の要旨を共有し、職務経歴書の数値と一致させます。顧客情報や機密情報の共有は避け、必要に応じて範囲を明確にします。

証跡の管理と提出形式

提出物はPDFで統一し、墨消し・匿名化を徹底します。ファイル名は「氏名_実績ポートフォリオ_年月.pdf」の形式で整理し、面接の進行に合わせて必要なページのみ提示できるよう目次を付与します。

クラウド共有の可否は企業の指示に従い、持ち出し禁止データは再作成資料で代替します。

実績を定量化する指標と計算方法

営業実績の説得力は、指標の定義が明確で、分母と分子、集計期間、データソースが一貫しているかで決まります。この章では、転職市場で比較されやすい主要KPIの計算方法を、再現性のある定義とともに整理します。

集計は月次・四半期・通期でブレをなくし、チャネル(新規/既存・Web/紹介・インサイド/フィールド)やプロダクト別にセグメントして出すと評価が高まります。

受注率 商談数 受注単価 受注リードタイムの算出

受注関連の基本KPIは、ファネルの下流で成果を示す中核の指標です。

以下の定義で統一すると、職務経歴書や面接での比較が容易になります。

指標定義計算式分母・分子の範囲推奨期間主なデータソース注意点
受注率(Win Rate)期間内にクローズした商談のうち受注に至った割合受注件数 ÷ クローズ件数 × 100%クローズ判定が期間内の商談のみ。失注・不成立含む月次/四半期CRM・SFA(Salesforce、kintone、HubSpot など)作成月基準とクローズ月基準を混在させない。大型案件はコホート(作成月基準)併記が有効
商談数(有効商談)自社基準を満たした商談(SQL)の件数有効商談件数SQL定義(決裁者確認・予算・課題顕在化など)を明文化週次/月次CRM・日報・ミーティング記録見込み薄の商談を除外し、虚偽の肥大化を防ぐ。チャネル別に分解
受注単価(平均受注金額)受注1件あたりの平均金額受注金額合計 ÷ 受注件数割引・オプションを含む受注確定金額ベース月次/四半期受発注システム・請求書・CRM粗利の観点も併記できると◎(粗利単価=粗利額合計 ÷ 受注件数)
受注リードタイム初回接点から受注までの平均日数∑(受注日 − 初回接点日)÷ 受注件数「初回接点日」をリード作成日か初回訪問日に統一月次中央値推奨CRM・カレンダー・MAツール外れ値の影響を避けるため平均だけでなく中央値を併記

計算例(四半期):クローズ商談80件、うち受注32件、受注金額合計6,400万円、初回接点から受注までの中央値35日の場合、受注率40%、受注単価200万円、受注リードタイム35日となります。

併せてチャネル別(紹介・展示会・インバウンド)に分解すると、改善の打ち手が明確になります。

新規リード数 反響率 テレアポのアポイント取得率

上流KPIは、パイプラインの量と質をコントロールするための必須指標です。

定義のブレを抑え、チャネル別に管理しましょう。

指標定義計算式分母・基準主なデータソース注意点
新規リード数期間内に新規作成されたユニークな見込み顧客数新規リード件数(重複・同一企業の名寄せ後)名寄せルール(メール・ドメイン・企業名)を統一MAツール・Webフォーム・名刺管理(Sansan など)展示会や共催セミナーは重複取り込みに注意。匿名問い合わせの扱いを明記
反響率(CVR)流入に対して問い合わせや資料請求が発生した割合コンバージョン数 ÷ LP訪問数 × 100%流入はセッション数かユニーク訪問数かを固定アクセス解析・MAツール・広告管理媒体や不動産・求人などの掲載型は「反響=問い合わせ数 ÷ 掲載閲覧数」を採用する場合もあるため自社定義を明記
アポイント取得率(テレアポ)有効接続コールに対してアポイントを獲得した割合アポイント件数 ÷ 接続コール数 × 100%接続は「担当者と会話が成立」を基準。単なる着信は除外コールシステム・CRM・架電リスト合わせて「接続率=接続コール数 ÷ 架電数」も管理すると改善点が見える

計算例(1か月):LP訪問10,000、CV(問い合わせ)500で反響率5%。架電1,000、接続300、アポイント45で接続率30%・アポイント取得率15%。新規リードは名寄せ後で450件など、重複除去後の数字で表記すると信頼性が高まります。

継続率 解約率 LTV 既存深耕売上の指標設計

サブスクリプションやストック型ビジネスでは、解約抑止と既存深耕が成長の要です。

面接ではコホートでの実績提示が評価されやすく、粗利ベースでのLTV算出が望まれます。

指標定義計算式集計単位補足・注意点
継続率(GRR)期初顧客のうち契約を維持した割合(アップ/ダウンセル除外)継続顧客数 ÷ 期初顧客数 × 100%月次/四半期新規獲得は分母に含めない。金額ベースのGRRを併記すると精度が上がる
解約率(Churn)期中に解約した顧客の割合解約顧客数 ÷ 期初顧客数 × 100%月次休止・一時停止の扱いを明確化。GRR ≒ 100% − 解約率(件数ベース)
NRR(売上継続率)既存顧客売上がアップセル・クロスセル・ダウンセルを含めてどれだけ維持・拡大したか期末既存売上 ÷ 期初既存売上 × 100%月次/四半期既存深耕の成果を端的に示す。100%超なら拡大
LTV(顧客生涯価値)1顧客から期待できる総粗利平均月次売上 × 粗利率 × 平均継続月数モデル別解約率が一定とみなす場合は LTV ≒ 平均月次売上 × 粗利率 ÷ 月次解約率。割引率や前払いは別途調整
既存深耕売上既存顧客からの追加売上(アップセル・クロスセル)既存顧客売上 − 期初既存売上(純増分)月次/四半期「アップセル率=アップセル件数 ÷ 既存接点件数」「クロスセル率=クロスセル件数 ÷ 既存接点件数」も併記

計算例(四半期):期初顧客200、解約10で解約率5%・継続率95%。期初既存売上4,000万円、期末既存売上4,600万円でNRR115%。平均月次売上5万円、粗利率70%、月次解約率2%なら LTV ≒ 50,000 × 0.7 ÷ 0.02 = 1,750,000円。既存深耕の純増は600万円で、その内訳としてアップセル400万円・クロスセル300万円・ダウンセル100万円など、構成まで示すと再現性が伝わります。

数値化テンプレートの作り方と見せ方

採用担当が短時間で理解できるよう、KGIと主要KPIを一枚で俯瞰できるテンプレートを用意します。

単位(件・%・円・日)を明示し、目標(予算)と実績、達成率、前年同期比、データソース、定義注記をセットで掲載します。

指標目標実績達成率前年同期比データソース定義・注記
売上(KGI)8,000万円8,400万円105%112%受発注・会計税抜・検収ベース
粗利3,600万円3,780万円105%115%会計・原価台帳販管費除く
受注率35%40%114%120%CRMクローズ基準
受注単価160万円200万円125%133%CRM・請求割引込
受注リードタイム45日35日短縮 −10日−12日CRM・MA中央値
新規リード数600件680件113%121%MA・Web名寄せ後
反響率(CVR)3.5%5.0%143%152%アクセス解析セッション基準
アポイント取得率12%15%125%136%コールシステム接続基準
NRR110%115%105%108%CRM・請求既存のみ

ファネルの分解も一目で示せると、ボトルネックと改善余地が伝わります。定義はヘッダーまたは注記欄に明記し、期間(例:2025年4–6月)、対象(例:関東エリア・中堅企業向け)、除外条件(例:一時停止・試用)を必ず書き添えます。

ステージ主要指標分母・基準実績目標達成率
認知→流入クリック率・LP訪問表示回数・インプレッション2.8%/12,0002.5%/10,000112%/120%
流入→反響反響率(CVR)LP訪問5.0%3.5%143%
反響→リード新規リード数CV数680件600件113%
リード→商談商談化率MQL28%20%140%
商談→受注受注率・受注単価クローズ商談40%/200万円35%/160万円114%/125%
受注→継続継続率・NRR・解約率期初顧客・期初既存売上95%・115%・5%92%・110%・8%以下達成・達成・達成

見せ方のコツとして、四半期推移のトレンド、チャネル別・プロダクト別の分解、中央値の併記(リードタイム)、粗利ベースのLTV、定義の固定(分母・期間・判定基準)を徹底してください。

書類では小数点は原則1桁まで(例:5.0%)、端数処理ルールを固定し、再集計可能なエビデンス(CRM画面・請求書・見積書)を手元に準備しておくと面接での信頼が高まります。

初中級別の成長プランとスキルギャップの埋め方

営業としての市場価値を高めるには、現状のスキルレベルを明確にし、KPIと成果物ベースで段階的に伸ばすことが重要です。

ここでは初級と中級で重点が異なるポイントを整理し、実務に直結するトレーニング計画、評価指標、ロールプレイ運用、そしてPDCAとOKRによるモニタリング方法までを具体的に示します。

初級が伸ばすべき基礎 商談設計 ヒアリング ロープレ

初級段階では「商談前の設計力」「ヒアリングの深さ」「ロールプレイでの再現性」を重点的に鍛えます。目的は、商談のアジェンダ設計と質問設計を標準化し、反論や合意形成の基本を安定して実行できる状態をつくることです。

SPINやBANTなどの基本フレームは、用語暗記ではなく質問リストに落とし込むと定着します。

スキル現状指標到達目標ギャップアクション例
商談設計事前アジェンダ作成率50%事前アジェンダ作成率90%以上40%不足案件タイプ別アジェンダテンプレ作成と承認フロー整備
ヒアリング深掘り質問数 平均3問深掘り質問数 平均7問4問不足SPIN質問リスト20個作成、商談前に必問5個をマーク
反論対応価格反論対応の納得獲得率30%納得獲得率60%以上30%不足反論タイプ別スクリプト作成と週2回のロープレ
次回合意次回アクション合意率40%合意率80%以上40%不足クロージング用合意フレーズの標準化と帳票化

商談設計は「目的→合意したい項目→質問→示す価値→宿題→次回合意」の順で台本化します。台本は案件タイプごとに3パターン程度に絞り、毎週見直します。

ヒアリングは事実質問と示唆質問のバランスを意識し、顧客の現状、課題、影響、理想、意思決定者、予算、期日を必ず確認します。

練習メニュー目的実施頻度目安時間成果物評価KPI
アジェンダ設計商談の目的と合意項目の明確化毎商談前15分1ページのアジェンダ事前共有率、合意項目数
質問リスト作成深掘りの漏れ防止週2回更新20分質問テンプレ最新版深掘り質問数、顧客の発話比率
ロールプレイ反論処理と次回合意の再現性向上週2回30分録画とフィードバックメモ次回合意率、所要時間
振り返りPDCAの回転速度向上毎日終業前10分改善1点の宣言改善実行率

中級が伸ばすべき提案力 差別化/競合分析/バリュープロポジション

中級では「提案の設計力」と「差別化の言語化」を強化します。意思決定者や影響者を含むステークホルダーマップを作成し、課題から解決策、投資対効果まで一気通貫で示すことが鍵です。

競合比較は機能表ではなく、顧客の評価軸に沿って有意差を作ります。

フェーズコア活動主要成果物判断KPI
発見課題の経営影響の可視化課題ツリーと影響額試算経営指標への紐づけ数
設計バリュープロポジションと差別化設計競合比較シート、価値仮説顧客合意済み優先課題数
提案ROIと回収期間の提示提案書、費用対効果シミュレーション提案受理率、意思決定会議招集率
合意リスクと代替案の提示実行計画、リスク対策、段階導入案合意形成までの商談数、期間短縮率

提案書は顧客視点で「なぜ今か」を定量で裏づけし、意思決定を前進させる構成にします。

単なる機能説明ではなく、導入後の業務プロセスの変化と成果指標、実行リスクと代替案までを含めると説得力が上がります。

内容チェックポイント
現状と課題定量データで課題の大きさを提示現状指標と目標指標の差が明確か
解決方針差別化されたアプローチの理由競合が真似しにくい根拠があるか
導入価値ROI、回収期間、非金銭的価値算定条件と前提が明記されているか
実行計画体制、スケジュール、マイルストーン責任者と合意プロセスが定義されているか
リスクと代替案想定課題と打ち手、段階導入案評価と意思決定を阻害しない設計か
次の一歩意思決定会議の設定、検証項目具体的な日付とアクションが入っているか

差別化は「性能」だけでなく「導入容易性」「運用負荷」「サポート」「リスク低減」「意思決定支援」の5観点で設計すると、顧客の評価軸と一致しやすくなります。

競合分析では、勝ち筋と撤退条件を事前に決め、商談コストの最適化も同時に行います。

学習リソースと実務への落とし込み

学びは「選ぶ→要約→試す→測る→改善する」のサイクルで実務化します。

1つのリソースにつき、最重要ポイントを3つに絞り、3件の商談で検証する運用が効果的です。

種別名称ねらい実務への落とし込み
書籍SPIN営業術質問設計と深掘り技法の体系化SPINの質問を20個に要約し、必問5つをテンプレに組み込む
書籍チャレンジャー・セールス・モデル示唆による価値訴求と差別化示唆スライドを2枚作成し、冒頭5分に組み込んでABテスト
書籍イシューからはじめよ課題設定と優先順位付け提案書の冒頭で「解くべき1点」を宣言し、ストーリーを再構成
eラーニングUdemyプレゼン、データ分析、営業話法の実践学習学んだスライド構成を次回提案に即適用し、提案受理率を測定
eラーニンググロービス学び放題ロジカルシンキング、マーケ基礎顧客セグメントとペルソナの再定義を実案件で実施
eラーニングLinkedInラーニングコミュニケーション、交渉スキル交渉の原則を値引き交渉3件で検証し、譲歩条件表を更新
セミナーセールスフォース・ジャパンのウェビナーCRM活用と商談管理のベストプラクティス商談ステージ定義の見直しとダッシュボード改善
セミナーHubSpot Japanのセミナーインバウンド営業とSFA運用リードから商談化までのSLAを再設定し、移行率を追跡

学習後は72時間以内に「提案書の1章」「質問テンプレ1枚」「反論対応スクリプト1本」のいずれかを更新し、実案件で検証します。

結果はKPIに反映し、改善点を次の学習計画に組み込みます。

ロールプレイとフィードバックの設計と運用

ロールプレイは「シナリオの難易度設計」「評価ルーブリックの統一」「録画とリプレイ」「フィードバックの型」の4点を標準化します。

フィードバックはSBIや4Fなどの事実ベースの枠組みを用い、行動に落ちる一言で締めます。

評価観点定義初級合格ライン中級合格ライン
商談設計目的、合意項目、時間配分の明確さアジェンダ事前共有、時間超過±5分意思決定者確認と次回合意率80%以上
ヒアリング事実と示唆の質問バランス深掘り質問7問以上示唆質問で課題の再定義を獲得
価値提示仮説→証拠→効果の一貫性機能と効果を誤認なく説明ROIと回収期間を提示し合意
反論対応傾聴→要約→回答→合意の型主要反論3種に対応価格以外の価値軸で転換
クロージング次の一歩の具体化次回日時の確定意思決定会議の設定と課題宿題の明確化

運用は週2回を基本とし、1回30分で実施者15分、観察者10分、フィードバック5分を目安にします。

録画は社内で共有し、良い事例は「ベストプラクティス集」としてナレッジ化します。

PDCAとOKRでの目標設定とモニタリング

目標はOKRで「方向性」と「成果」を定義し、PDCAで実行品質を高めます。CRMやSFAを使い、週次でKPIの変化を検証します。

見るべき指標はリードから受注までの各ステージで「量×質×速度」をそろえることがポイントです。

役割ObjectiveKey Resultsモニタリング頻度データソース
初級商談基礎を安定させ再現性を確立商談化率+10pt、次回合意率80%、録画レビュー週2本週次CRM、録画メモ、ダッシュボード
中級提案の質で差別化し受注率を向上提案受理率70%、受注率+5pt、平均単価+10%週次/月次SFA、提案書レビュー、見積履歴

PDCAは「Plan=仮説設定」「Do=3案件で実験」「Check=KPI変化と顧客発話の質で評価」「Act=台本と提案書テンプレを更新」で回します。

OKRは四半期ごとに設定し、中間レビューでKey Resultsの難易度を調整します。

よくある失敗と落とし穴

営業の転職では、成果の強調だけでなく「どのようなプロセスで達成したのか」「数値の根拠は明確か」「ツールを活用して改善を生んだのか」「他社・他業界でも再現できるか」を一貫して示すことが求められます。

ここでは、評価を下げやすい典型的な落とし穴と、その修正方法を具体例と指標で整理します。

結果だけを並べてプロセスを語らない

「売上◯◯円」「達成率◯◯%」といった結果のみの記載はインパクトがあっても、面接官が知りたい再現性や貢献度の判断材料が不足します。

KGIとKPIの関係、役割分担、ファネルごとの打ち手と改善サイクル(PDCA)をあわせて提示し、STAR法やCAR法で前後関係を可視化すると評価されやすくなります。

観点NG例OK例
実績の書き方年間売上1億円達成のみを記載新規開拓比率の高い領域でKGI(新規売上)を設定し、KPI(商談化率・受注率・平均単価)を分解。四半期で達成率115%(新規比率70%、粗利率32%)と記載
プロセスの説明頑張った、提案を工夫したと抽象的仮説立案(ペルソナ再定義)→施策(ヒアリング項目刷新・提案書テンプレート更新)→結果(受注率20%→28%)→次の打ち手(価格オプション追加)を時系列で記載
役割・責任メンバーとして関与とだけ記載リード獲得後の初回接点〜クロージングをリード、価格交渉・法務調整・導入キックオフまで主担当と明確化
指標の網羅売上のみ受注単価、粗利、受注リードタイム、解約率、アップセル率などを併記し、質と量の両面を可視化

面接・職務経歴書では、ファネル(認知→リード→商談→提案→受注→継続)ごとに「どのKPIを、どの施策で改善したか」をセットで語ると説得力が高まります。

ファネル主要KPI主な施策証跡例
認知流入数、反響率ウェビナー共催、展示会フォロー動線設計イベント報告、名刺枚数、ウェビナー参加者リスト
リード商談化率、接触率スクリプトABテスト、即時架電SLASFAのコールログ、SLA遵守率のダッシュボード
商談ヒアリング完了率、提案到達率BANTに沿った議事録、課題仮説シート導入議事録テンプレート、ヒアリングチェックシート
提案受注率、平均単価プラン別価格設計、事例資料差し込み提案書テンプレートの更新履歴、承認メール
受注リードタイム、粗利率稟議フローのショートカット、法務Q&A整備契約締結日と発注日、法務テンプレート
継続継続率、解約率、アップセル率オンボーディング改善、定例化、健康スコアCSのヘルススコア画面、更新見込み表

数値の整合性や根拠の不足 エビデンスがない

数値は「定義」「期間」「母数」が揃って初めて比較可能になります。算出式を明示し、データソース(たとえばSalesforceやkintoneのレポート、会計データ、受注台帳)を特定しておくと、面接での突っ込みに強くなります。

必要に応じて、個人情報をマスキングした画面キャプチャや表彰状、評価シートなどのエビデンスを準備しておきましょう。

症状主な原因確認ポイント是正アクション
達成率と売上額の整合が取れない期間・税込税抜・新規/既存の区分が混在対象期間、計上基準、区分の定義四半期・区分別に再集計し、定義を併記
受注率の母数が不明「商談定義」が曖昧商談開始の定義(一次接点か要件確定か)SFAのステージ定義を明文化して再計算
LTVの比較ができない粗利/売上ベースの混在、割引の扱い算出式の統一、解約の定義(月次/年次)算出式を記載し、条件差は注記で明示
粗利率が恣意的に見える原価範囲(変動費/固定費)が不統一原価内訳の定義と対象範囲営業可変費ベースに統一し注記を追加
季節性で成果がぶれて見える年末商戦・決算月の影響未調整前年同月比、移動平均の併記前年同月比や四半期平均で再提示
指標算出式データソース注意点
売上請求額(税抜)または計上基準に準拠会計システム、受注台帳税込/税抜、計上タイミングを明記
粗利売上−変動原価会計システム、原価表固定費を含めない定義で統一
受注率受注件数÷商談件数SFA(Salesforce、kintoneなど)商談ステージの定義を固定
商談化率初回商談数÷有効リード数MA/CRM、SFA重複・無効リードの除外基準
解約率当期解約件数÷期首契約件数契約管理、CSツール月次/年次の粒度を揃える
継続率1−解約率契約管理、CSツール自動更新と任意更新の扱いを定義
LTV平均月次粗利×平均継続月数会計データ、CSデータ割引・無償期間の扱いを注記
受注単価売上÷受注件数受注台帳大型案件の外れ値処理を明示
受注リードタイム受注日−初回接点日SFAログ土日祝の扱いを統一
エビデンス種別具体例個人情報保護の対応
公式記録表彰状、社内評価シート、目標管理シート氏名・社名・金額の一部をマスキング
システム画面Salesforceダッシュボード、kintone一覧ID・顧客名・メールを伏せて撮影
コミュニケーション上長の評価コメント、社内Slackの称賛投稿者名・チャンネル名を隠す
取引書類契約書の受注日・金額、請求書相手先情報を削除し日付・金額のみ提示

ツール経験を羅列するだけで活用成果がない

「Salesforce、kintone、HubSpot、Sansan、Slack、Zoom、PowerPoint、Excel、Tableau」などのツール名の羅列だけでは評価は上がりません。

導入目的、設定・運用の工夫、KPIの改善幅、定着や教育まで含めた「活用による業務成果」を提示しましょう。

ツール目的/課題実施内容成果KPI運用スコープ
Salesforce予実管理が属人化ステージ定義統一、必須項目設定、商談ヘルススコア設計予実乖離率を−15%→−3%に改善要件定義〜ダッシュボード運用まで主導
HubSpotナーチャリング不足スコアリングとシナリオ設計、スコア閾値でISに自動割当商談化率が8%→13%、リード滞留日数を30%短縮MAとSFAの連携、タグ運用のルール化
kintone案件台帳がExcelで分散アプリ設計、インポート、権限設定、申請ワークフロー化更新漏れ0件、リードタイム中央値20%短縮部門横断で運用定着、マニュアル整備
Sansan名刺情報の死蔵ABM向けタグ付け、休眠掘り起こしの定例化休眠顧客からの商談化率2倍マーケ/営業と連携し月次レビュー
Slack/Zoomナレッジ共有の遅延案件レビューの定例化、録画の要点書き起こし提案リードタイム15%短縮、重複提案の削減チャンネル設計、ガイドライン策定
PowerPoint/Excel/Tableau提案と可視化の質がばらつき提案書テンプレート標準化、ダッシュボード共通化受注率20%→27%、レビュー時間40%削減テンプレ更新・教育の運用を担当

ツール活用は「導入(要件定義)→データ整備→運用定着→ダッシュボード標準化→教育・育成」のフェーズで語ると、スケールさせる力が伝わります。

フェーズ典型的な課題成功の指標貢献の書き方
導入設計要件不整合要件合意、スキーマ凍結部門間要件を調整し承認取得
データ移行重複・欠損重複率1%未満クレンジングルール策定・実行
運用定着入力漏れ必須項目の遵守率95%SOPとチェックリストを配布
ダッシュボード指標の乱立KGI/KPIの階層化役職別ビューを設計
教育・育成スキル差定着率、操作テスト合格率トレーニングとヘルプデスク対応

再現性を説明できず個人技に依存する

「自分だからできた」は評価が割れるポイントです。ヒアリング項目、提案テンプレート、意思決定者マップ、失注理由の分類、価格交渉の合意形成プロセスなどを標準化し、他メンバーでも実行可能な形(プレイブック、チェックリスト、運用ルール)に落とし込めているかが鍵です。

OKRやPDCAでのモニタリングまで語れれば、仕組み化の実績として高く評価されます。

要素個人技の状態再現可能な形エビデンス
ヒアリングベテランの勘課題別質問リストと分岐スクリプトチェックシート、録画の文字起こし
提案書個別作り込み業界別テンプレ、事例差し込みルールテンプレ更新履歴、承認フロー
価格交渉その場対応値引き条件表、代替案の優先度表承認メール、条件表の最新版
案件管理担当者依存ステージ定義、SLA、退出基準運用ガイド、SFA設定画面
ナーチャリングタイミング任せスコア閾値、トリガー配信シナリオ図、配信結果レポート
クロージング属人的なキラーフレーズ意思決定者マッピング、稟議資料の雛形稟議テンプレ、意思決定チェーン図

また、成果の再現性を語る際は「前提条件」を明確にします。

ターゲット規模、商材価格帯、セールスサイクル、意思決定者、競合環境、販売チャネル、業法などの条件を整理し、転職先の前提に置き換えた場合の転用ポイントを示すと、異業界でも説得力が高まります。

項目自社での前提想定転職先転用ポイント
ターゲット企業規模従業員300〜1000名の中堅従業員100〜300名の成長企業決裁スピードは速いが稟議簡素、意思決定者特定のフレームは同じ
商材価格帯年額600万円のSaaS月額50万円の人材サービス単価低下分はボリューム戦略、提案のROI算定は同じ手順
セールスサイクル60〜90日30〜45日ステージ短縮のボトルネック特定手法を流用
意思決定者事業部長+情報システム部役員クラス稟議資料の論点は共通、合意形成の順序を調整
競合環境大手2社との三つ巴新興多数の群雄割拠差別化は実績/サポートで訴求、勝ち筋の事例化
販売チャネル直販中心代理店併用代理店のKPI設計とインセンティブの設計を提案
法規・コンプライアンス一般的な契約手続き不動産業法・金融庁ガイドライン審査・開示のプロセスに合わせた資料設計に転用

以上の観点を押さえると、結果に至る過程、数値の確からしさ、ツールの活用価値、そして再現性までが一貫して伝わり、採用側が知りたい「入社後の貢献イメージ」を具体化できます。

転職活動の進め方と企業選び

営業職の転職は、選考対策だけでなく「どの企業でどんな成果を出せるか」を見極める情報収集と意思決定の質が成否を分けます。

全体設計としては、目安2〜3カ月での進行を想定し、最初の1〜2週間で職務経歴書とポートフォリオの準備、並行して企業研究と求人選定、その後は応募・面接・オファー評価・入社意思決定までを計画的に進めます。

以下では、企業研究のコツ、求人票の読み解き、年収・評価・働き方の見極め、転職サイトとエージェントの使い分けを具体的に解説します。

企業研究の進め方 競合分析とポジショニングの理解

企業研究の目的は「入社後に成果を出せる確度」と「自分のスキルがフィットする再現性」を測ることです。3CやSTP、SWOTの枠組みを使い、プロダクトの強み、顧客セグメント、競合比較、営業体制、主要KPI、収益モデル、法令・コンプライアンスの観点から立体的に把握します。

一次情報を中心に、会社の公式情報、決算資料(上場企業)、プレスリリース、採用ページ、カジュアル面談などを組み合わせ、口コミは参考程度にとどめて整合性を取ります。

観点確認ポイント主な情報源
ビジネスモデル収益構造(サブスク/ストック型か受注/フロー型か)、価格戦略、主要チャネル会社概要、プロダクトページ、プレスリリース
主要KPISaaSならARR、LTV、CAC、解約率、NDRなど。非SaaSは受注単価、粗利率、回転率、在庫指標など決算説明資料(上場)、採用ブログ、面談での質問
顧客/市場ターゲットセグメント、導入事例、PMFの有無、市場成長率導入事例、業界レポート、展示会情報
競合/差別化直接/間接競合、優位性(機能、UI、価格、サポート、エコシステム)、ポジショニング比較資料、第三者レビュー、営業資料
営業体制インサイド/フィールド/カスタマーサクセスの分業、テリトリーとアロケーション、SFA/CRM運用求人票、カジュアル面談、組織図
法令/リスク個人情報保護、景品表示法などの順守体制、情報セキュリティ、コンプライアンス教育利用規約、プライバシーポリシー、会社方針
資本/ガバナンス資金調達の有無、黒字化/投資フェーズ、評価・意思決定のスピードIR資料(上場)、ニュース、会社情報

面談機会があれば、SFAやCRMで追っているKPI、商談の創出経路、リードクオリフィケーション基準、失注理由のトップ要因、競合時の勝ち筋などを具体的に質問し、営業として成果を出すための再現条件を見極めましょう。

募集要項の読み解き 必須スキルと歓迎スキルの確認

求人票はジョブディスクリプションの要約です。必須(Must)と歓迎(Want)を切り分け、達成責任(KGI/KPI)と役割範囲、配属チーム、選考プロセス、就業条件を読み解きます。

足りない要件があっても、代替可能な実績で補えるか、入社後キャッチアップが現実的かを検討します。SaaS未経験でも、サブスク商材での継続率改善やCRM/SFA運用実績があれば十分にポータブルに評価されるケースはあります。

項目求人票に多い表現確認観点/質問例
職務内容新規開拓/既存深耕、インサイド/フィールド、担当業界、テリトリー創出〜受注のどこを担当するか。前後工程やCSとの連携はどうか。
必須/歓迎Must例: 無形商材の法人営業3年以上、要普通免許。Want例: IT/SaaS経験、英語力Mustを満たす根拠の具体例。Wantは代替スキルで補えるか。
KPI/評価受注額、受注率、商談数、解約率、アップセル率などKPIの定義と計測方法、評価サイクル、プロセス評価の有無。
ツール/環境Salesforce、kintone、HubSpot、MA、オンライン商談ツール運用ルール、入力必須項目、ダッシュボード、レポーティング頻度。
就業条件雇用形態、就業時間、フレックス、みなし残業、休日休暇固定残業の時間数と超過分の扱い、裁量労働の有無、在宅手当。
選考プロセス書類選考、面接(一次〜最終)、適性検査、リファレンスチェック面接回数、所要期間、課題提出の有無、内定承諾期限。

記載が曖昧な箇所は、カジュアル面談や選考中の逆質問で事実確認します。

特に「採用背景」「オンボーディング計画」「前任者の退職理由」「目標設定方法(OKR/KPI)」は入社後の成功確率に直結します。

年収評価制度の見極めと働き方 フルリモート/ハイブリッド

営業の年収は、基本給と変動給の設計次第で実収入が大きく変わります。オンターゲット・イヤーリング(OTE)の内訳(基本給/コミッション/ボーナス)、支給タイミング、四半期のアクセラレーター、クローズ基準、未達時の減額有無を確認します。

評価制度は成果のみかプロセスも見るのか、目標設定はトップダウンか合意形成型か、チームと個人のウェイトなどを把握しましょう。働き方はフルリモート、ハイブリッド、原則出社で求められるセルフマネジメントとコミュニケーションの設計が異なります。

報酬/制度特徴営業への影響留意点
年俸制年額を12分割または14〜16分割で支給月の手取りが安定。変動給は別設計の場合あり固定残業の有無/時間数、賞与の扱いを確認
月給制+賞与月給に半期または年次賞与受注の季節変動と賞与評価の連動を把握賞与算定期間、評価基準、減額条件
コミッション売上/粗利/回収ベースで支給、アクセラレーターあり高成果で大幅増収が可能クローズ定義、キャンセル時のチャーン扱い、回収条件
インセンティブ新規受注、アップセル、表彰制度など短期行動を後押しKPI偏重による質低下を防ぐ運用か
ストックオプション等付与条件や権利確定(ベスティング)中長期のリテンション効果行使条件、税務、退職時の扱い
働き方運用評価上の傾向確認ポイント
フルリモート全国可/在宅手当/オンライン商談中心成果とアウトプット重視情報共有の仕組み、セキュリティ、在宅環境支援
ハイブリッド週数回出社、対面/オンラインの併用プロセス観点とチーム連携も評価出社頻度、コアタイム、移動費/出張規程
原則出社対面商談や現場訪問が多い業態活動量と現場対応の質を評価訪問件数の期待値、社用車/交通手段の条件

オファー段階では、労働条件通知書やオファーレターで年収内訳、試用期間、固定残業、休日、勤務地、業務内容、競業避止や副業可否、入社日を文書で確認し、疑義は内定承諾前に解消します。

現職の退職は就業規則に沿って進め、引継ぎ計画と入社日の整合をとることが重要です。カウンターオファーの検討は、短期的な年収だけでなく成長機会と再現性で判断しましょう。

転職サイトと転職エージェントの活用

応募経路は「エージェント」「スカウト」「求人サイト」を併用し、重複応募を避けつつ情報量と選考スピードを最適化します。

レジュメはATSを意識してキーワードを整え、最新実績で更新し続けることでスカウト精度が高まります。主要サービスの違いは以下の通りです。

サービス名種別強み向いている人注意点
リクルートエージェント転職エージェント求人数が多く非公開求人も豊富。書類/面接対策の支援が受けやすい幅広く比較検討したい人、初めての転職担当者と目標のすり合わせを密に行い応募の質を担保
doda転職エージェント/求人サイトエージェント提案と自分応募を両立。イベントやスカウトも活用可能自走しつつ提案も受けたい人応募経路の一元管理で重複応募を防止
マイナビエージェント転職エージェント若手〜中堅のサポートに強み。書類添削や面接日程調整が手厚い20代〜30代前半、ポテンシャルも評価されたい人希望条件の優先順位を明確に共有
ビズリーチスカウト/ヘッドハンティングハイクラスやマネジメント求人が見つかりやすい年収アップや管理職/SaaSシニアセールスを狙う人職務要約と実績を具体的に。スカウトの見極めが重要
リクナビNEXT求人サイト自分で探して応募しやすい。スカウトも受けられる地方含め幅広く探索したい人更新頻度を高め露出を維持。応募書類の品質を一定に

効率化のコツは、応募先の要件に合わせて職務経歴書の要約と実績指標(受注額、粗利、受注率、解約率、アップセル率など)を微修正し、推薦文や面接日程を迅速に返すことです。

エージェントは推薦状の質と面接フィードバックの粒度を高めてくれるため、2〜3社に絞って密に連携すると効果的です。内定後はオファー面談で役割定義とKPIを確認し、労働条件通知書を精査のうえ、承諾・辞退は期限を守って誠実に対応しましょう。

ケーススタディで学ぶ強みの言語化

ここでは、営業スキルの棚卸しを「成果の再現性」と「定量的な根拠」で示すための具体例を提示します。各ケースをSTAR法(Situation/Task/Action/Result)やCAR法(Challenge/Action/Result)で構造化し、KPI・KGI、使用ツール、プロセス改善、顧客価値への寄与を明確に言語化します。

面接や職務経歴書でのアピールに直結する「強みの書き方」も併記し、ATSで拾われやすい用語(CRM、SFA、KPI、PDCA、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、アップセル、クロスセル、商談化率、受注率、LTVなど)を適切に含めます。

新規開拓で成果を出した事例 受注率と平均単価の改善

状況:SaaSベンチャーの新規開拓を担当。リードは主にテレアポとウェビナー経由。商談件数はあるものの受注率が伸びず、平均単価も伸び悩み。競合は大手SaaS数社。KGIは新規MRRの最大化、主要KPIは商談化率、受注率、平均単価、リードタイム。

打ち手:ペルソナの再定義とセグメント別バリュープロポジションの再設計、ディスカバリーヒアリングの標準化、提案資料のA/Bテスト、案件ステージごとのネクストアクションのルール化(SFA運用)、価格パッケージのアンカリング見直し。ツールはSalesforce、HubSpot、Sansan、Zoom、PowerPoint、Excel、Tableauを使用。

指標施策前(Q1)施策後(Q2)根拠/データソース
受注率12%22%Salesforceのステージ遷移レポート
平均単価(税抜)120万円150万円受注登録の金額項目/Excel集計
商談化率(MQL→SQL)18%28%HubSpot/MAのファネル分析
受注リードタイム85日62日Salesforceの作成日→成約日
粗利率35%40%Tableauの予実管理ダッシュボード
枠組み内容
Situation/Challenge競合優位の機能差が小さく、価格訴求に偏って失注が多発。
Task受注率と平均単価の同時改善、かつリードタイム短縮。
Action業種別ペルソナ×課題仮説の作成、ヒアリングシート標準化、案件ステージごとのチェックリスト化、競合比較の差別化軸(TCO/導入工数/定着率)で提案資料を再設計。
Result受注率+10pt、平均単価+30万円、リードタイム-23日。KGI(新規MRR)達成率115%を実現。

強みの言語化例:「ペルソナ別の価値訴求とSFA運用を軸に、新規開拓の受注率を10ポイント改善。案件ステージごとの再現性あるプレイブックを構築し、平均単価の引き上げとリードタイム短縮を同時に達成しました。」

既存深耕でのアップセル クロスセルの事例

状況:既存アカウント担当(アカウントセールス/カスタマーサクセス連携)。導入後の活用が部分最適に留まり、解約率が上昇傾向。KGIは拡張MRRの増加とチャーン抑制。主要KPIは利用率、プロダクトアクティブ数、QBR実施率、アップセル率、クロスセル率、解約率、LTV。

打ち手:利用データを基にしたヘルススコア設計、QBRの標準アジェンダ化、部門横断でのユースケース提案、経営層向けのROIレポート整備、契約更新90日前のリスク検知アラート。ツールはSalesforce、Tableau、Slack、Zoom、PowerPointを使用。

指標施策前(上期)施策後(下期)根拠/データソース
アップセル率8%19%Salesforceの更新商談/拡張商談
クロスセル率5%14%プロダクトライン別の受注集計
解約率(月次)3.5%1.8%解約フラグ/契約終了日レポート
LTV(税抜)240万円320万円平均単価×継続期間×粗利率の社内算定
QBR実施率42%88%日程調整と議事録登録の一致率
CAR内容
Challenge対面導入から時間が経過し、利用が特定部署に偏在。更新時の価格交渉で値下げ圧力が強い。
Action部門別KPIとプロダクト機能のひもづけマップを作成し、経営層へ業務KPI改善のROI提示。導入トレーニングの再設計、ケーススタディ資料を拡充。
Result拡張売上が安定化し、解約率が半減。LTVが+80万円改善し、KGIの拡張MRRを達成。

強みの言語化例:「データドリブンなQBR運用と経営層向けROIストーリーテリングでアップセル・クロスセルを継続創出。解約率を1.8%まで抑制し、LTVを大幅に向上させました。」

インサイドセールスからフィールドセールスへの転向事例

状況:インサイドセールスでMQLを創出・商談化後、フィールドセールスにロールチェンジ。KGIは受注額、主要KPIは商談化率、案件化速度、ステージ進捗率、失注理由の削減。

打ち手:BANT基準の厳格化、ディスカバリーの深掘り質問集を整備、競合比較の差別化ポイントを早期提示、提案前の合意形成(よくある反論の事前潰し)、Slackでのイネーブルメント運用。ツールはHubSpot、Salesforce、Slack、Zoom、PowerPointを使用。

役割主要ミッションスキル/運用成果指標
インサイドセールスMQLの精査と商談化スクリプト最適化、ペルソナ別訴求、MAスコアリング運用商談化率、架電→アポ率、リードタイム短縮
フィールドセールス案件推進と受注課題仮説の検証、意思決定者マップ、価格・条件交渉受注率、平均単価、予実管理精度
指標転向前転向後(3か月)根拠/データソース
商談化率18%30%HubSpotのライフサイクルステージ
受注率24%Salesforceの案件成約率
受注リードタイム60日案件作成日→成約日の平均

強みの言語化例:「商談化前後の両工程を経験し、BANTの精度向上と意思決定者マップの早期作成により、転向3か月で受注率24%を実現。SFAを活用した予実管理で案件の見込み精度を高めました。」

異業界転職の成功事例 IT業界へのキャリアチェンジ

状況:人材業界の法人営業からIT/SaaSのソリューション営業へ転職。ジョブ型採用で「ポータブルスキル」と「再現性」が評価軸。KGIは新規MRR、主要KPIはパイプライン創出額、商談化率、受注率、オンボーディング完了までの期間。

打ち手:旧業界での課題発見・提案プロセスをSaaSのカスタマージャーニーへマッピング、提案書テンプレートの構造化、プロダクト知識の習得計画(30-60-90日プラン)、既存顧客のユースケースを横展開するストーリーの標準化。ツールはSalesforce、kintone、HubSpot、Zoom、PowerPoint、Excelを使用。

旧業界の実績/スキル転用したコアIT/SaaSでの適用成果指標
採用課題の要件定義、面接プロセス設計課題ヒアリング/要件分解業務フロー可視化→機能要件対応表の作成提案採択率、受注率
候補者・企業のマッチングKPI管理KPI設計/PDCAファネルKPIの設計(MQL→SQL→受注)商談化率、リードタイム
大口顧客の深耕/リピート提案アカウントプランニング活用定着→アップセル/クロスセルの設計拡張MRR、解約率
指標入社後1か月3か月6か月根拠/データソース
パイプライン創出額800万円2,400万円4,200万円Salesforce/予実ダッシュボード
受注率18%25%案件ステージ管理
オンボーディング完了主要機能習得導入提案自走QBR同席→主導教育計画と評価記録

強みの言語化例:「人材業界で培った要件定義力とKPI運用をSaaSの提案に転用し、入社6か月で受注率25%・拡張可能なパイプラインを構築。プロセスを標準化して再現性を担保しました。」

仕上げのポイント:上記いずれのケースでも、成果を「プロセス×数値×エビデンス」でセットにして提示します。職務経歴書ではSTAR/CARの骨子を短文化し、面接では「施策の意思決定理由」「代替案」「失敗からの学習」を補足することで、評価者に再現性と伸びしろを伝えられます。ツール名(Salesforce、kintone、HubSpot、Sansan、Slack、Zoom、PowerPoint、Excel、Tableau)は「活用目的」と「成果への寄与」と併記し、単なる羅列を避けます。

営業 転職 スキルの棚卸しチェックリスト

このチェックリストは、営業職の転職に向けてスキルと実績を抜け漏れなく棚卸しし、職務経歴書と面接で再現性を高く伝えるための実務テンプレートです。

各項目は「確認方法・エビデンス」を伴うことを前提に、社内定義や守秘義務に配慮しつつ数値で裏づけることを目的としています。状態欄は「済/要改善/未対応」などで管理してください。

スキル棚卸しの抜け漏れ確認項目

ポータブルスキル、テクニカルスキル、ヒューマンスキルの観点と、ジョブ型採用で重視される「成果の再現性」を意識してチェックします。数値は期間、母数、算出基準(社内定義)を明記し、KGI・KPIとひもづけて整合性を取ることが重要です。

観点具体項目確認方法・エビデンス
KGI・KPIの整合目標の定義・役割範囲・期間・目標達成率評価シート、チームKPIと個人KPIの関係図、期間別の達成推移
実績の定量化売上、粗利、受注件数、受注率、受注単価、受注リードタイムダッシュボードのスクリーンショット、数値の母数と算出式(社内定義)
営業プロセスリード獲得数、商談数、商談化率、提案数、受注、継続率、解約率、LTVファネル図、ステージ遷移率、期間別の改善幅と打ち手
営業スタイル新規開拓/反響営業/ルート営業/既存深耕の役割と成果チャネル別KPI、案件事例、アポイント取得率やアップセル・クロスセル実績
役割分担インサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセスのSLA引継ぎ率、商談化率、受注率、CS連携での継続率・解約率改善の証跡
提案力ソリューション営業/コンサルティング営業での課題発見と差別化課題仮説→検証→価値提案の資料、ROI試算、意思決定者への合意形成プロセス
顧客志向カスタマーサクセス設計、アップセル/クロスセルの仕組み化ヘルススコア設計、NPSや解約理由分析、改善施策と成果の対応関係
数値管理予実管理、KPI設計、PDCA、OKRの運用週次/月次レビューのログ、改善前後のKPI変化、行動計画の進捗率
デジタル活用CRM/SFA/MAの運用(Salesforce、HubSpot、kintone 等)レポート・ダッシュボード構成、入力設計、活用で生じた商談化率や受注率の改善
データ可視化Excel、Tableauでの分析・レポーティング可視化例、定例会での活用結果、意思決定に与えたインパクトの記録
コミュニケーションヒアリング、交渉、プレゼンテーション、ドキュメンテーション提案書(PowerPoint)、議事録、反論処理リスト、トークスクリプトと改善履歴
協業・情報管理Sansanでの名刺管理、Slack・Zoomでの社内外連携商談共有の頻度と質、ナレッジ化(プレイブック)と活用事例
業界固有スキルIT・SaaS/人材/広告/メーカー/不動産/金融の特性理解業界KPI(例:商談化率、LTV、解約率 等)と自分の成果の関係性の説明資料
コンプライアンス社内コンプライアンス規程の遵守、顧客情報の適切な取扱い研修受講履歴、チェックリスト、提案・契約プロセスでの遵守プロトコル
プロジェクト推進導入〜定着までのプロジェクトマネジメント体制図、WBS、リスク管理、ステークホルダー合意形成の事例と成果指標
マネジメントチームリーダー経験、育成(オンボーディング、1on1、コーチング)担当人数・期間、チーム目標達成率、育成者のランプアップ期間短縮の根拠
成果エピソードSTAR法/CAR法でのエピソード構築と再現性の説明3件以上の事例(新規開拓、既存深耕、役割転換、異業界対応)を文書化
資格・語学TOEIC、日商簿記、中小企業診断士の有無と業務活用スコア・合格証の確認、活用シーン(資料読解、財務理解、提案設計)
表彰・評価社内表彰、ランキング、受賞歴受賞基準、対象期間、順位と根拠、証憑の有無(機密配慮)
ポートフォリオ提案書、ダッシュボード、施策設計書(匿名・数値加工済み)持参可否、面接時の説明台本、守秘対応の記載
リファレンス依頼可能範囲と想定問答上長・同僚・顧客(可能な範囲)の承諾状況、確認してよい内容の明確化
エビデンス整備数値の根拠と整合性、データソースの明示期間、母数、算出式(社内定義)を職務経歴書に注記、上長確認の有無

職務経歴書と面接準備の最終確認項目

応募企業の募集要項から必須スキル/歓迎スキルを抽出し、ATSを意識してキーワードを自然に盛り込みます。

職務経歴書は要約→実績ハイライト→職務詳細→スキル→資格→補足資料の順で一貫性を保ち、面接では数値根拠と意思決定プロセスを端的に説明できるよう準備します。

セクション必須要素キーワード・数値の観点
職務要約担当領域、商材特性、顧客セグメント、経験年数、役割新規開拓/反響/ルート/既存深耕、インサイド/フィールド、取扱高や粗利規模
実績ハイライトKGI・主要KPIと達成率、期間、表彰売上、受注率、商談化率、平均単価、受注リードタイムの改善幅(数値)
職務詳細商談プロセス、提案・交渉、クロージング、顧客深耕ヒアリング→提案→合意の打ち手、アップセル/クロスセルの仕組みと成果
使用ツールCRM/SFA/MA、コミュニケーション・資料作成・分析ツールSalesforce、HubSpot、kintone、Sansan、Slack、Zoom、PowerPoint、Excel、Tableau 等の活用成果
施策と効果仮説、実行、結果の対応関係STAR法/CAR法の記述、PDCAまたはOKR運用での改善サイクル
業界適応応募業界の文脈での強みの翻訳業界KPI(例:商談化率、LTV、解約率 等)に対する貢献の説明
キーワード設計募集要項の必須/歓迎スキルの反映ATSを意識した自然な記載(例:インサイドセールス、パイプライン、ファネル、SLA)
数値注記母数・期間・算出基準の明示社内定義に基づく注記欄、守秘のための範囲化(例:〜千万円規模)
資格・語学TOEIC、日商簿記、中小企業診断士業務での活用シーンの具体化(資料読解、財務理解、提案の説得力向上)
ポートフォリオ匿名加工した提案書・ダッシュボード・施策設計持参方針、提示順序、面接での使用想定と時間配分
表記ルールフォーマット、ファイル名、誤字脱字PDF化、日付入りファイル名、整った見出しと箇条書きの一貫性
面接準備項目具体内容用意物・練習
自己紹介60秒/120秒/3分のバージョンを用途別に準備台本と録画での発話練習、要約→強み→実績→志望の流れ
成果エピソード新規開拓、既存深耕、役割転換、異業界対応の4類型STAR法/CAR法で因果を明確化、数値根拠と再現性の説明を準備
失敗と学び課題、対応、結果、学習で締める構成PDCAやOKRでの改善例、再発防止の仕組み化を説明可能にする
数値深掘り目標設定、達成率、受注率、商談化率、平均単価、リードタイム期間・母数・社内算出基準を即答できるメモ、整合性チェック済み数表
再現性の説明ポータブルスキルと役割定義に基づく成果の移植性応募企業のKPIに合わせた仮説プラン(90日計画)
ロープレヒアリング、プレゼン、交渉、クロージング想定質問集、反論処理リスト、提案デモの練習(Zoom確認含む)
ケース対応市場・競合分析、バリュープロポジション設計簡易フレーム(3Cなど)の練習、計数メモ、話法のテンプレート化
逆質問評価制度、KPI、オンボーディング、ツール、働き方募集要項と面接官の職種に合わせて質問を事前選定・優先度付け
ポートフォリオ提示守秘対応の明示と、見せる順序・時間配分提案書、ダッシュボード、表彰の要点メモ、印刷or画面共有の準備
リファレンス実施可否、紹介者の役割、確認範囲承諾取得、想定Q&A、連絡可能時間の共有
環境・マナー時間厳守、通信・音声、服装、背景機材チェック、静音環境、カメラ目線練習、予備連絡手段の用意
企業研究事業モデル、顧客、競合、ポジショニング公開情報からの要点メモ、応募企業の主要KPI(例:LTV、解約率、商談化率)整理

最終確認として、職務経歴書の全数値の整合性、用語の社内外定義の差異、機密情報の匿名化、募集要項とのキーワード一致、面接での口頭説明の一貫性を改めて点検してください。

これらが揃えば、転職市場で評価される「成果の再現性」と「実行力」を十分に示せます。

まとめ

転職で評価される営業は、KGI・KPIで実績を数値化し、STAR/CARで再現性を証明することが核心です。Salesforce等の活用成果、ATSを意識した職務経歴書、業界・役割別の訴求、エビデンス準備を徹底。

PDCAとOKRで学習を継続し、リクルートエージェントやdoda等も活用して最短距離で内定を狙いましょう。企業研究と競合分析を行い、数値の整合性を担保しましょう。準備が勝敗を分けます。

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とてぃ
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