転職準備

CCNAは転職に有利?未経験からネットワークエンジニアを目指すための完全ガイド

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CCNA資格の基礎知識から試験科目・合格率、出題傾向や申込手順、費用まで網羅。

独学プランやおすすめ参考書、オンライン講座、模擬試験活用術を解説し、未経験者が転職市場で強みを発揮できるアピールポイントと企業が評価するネットワークスキル、成功者の体験談、最新の求人動向や業界水準を踏まえた転職戦略も伝授。

さらにCCNP・CCIEへのキャリアステップや関連資格取得の道筋まで総合的に紹介します。

こんな人におすすめ!
  • IT業界未経験で、ネットワークエンジニアへの転職を検討している20代〜30代の社会人
  • 文系出身や異業種からのキャリアチェンジを目指す人
  • CCNA資格の取得を通じて、転職市場でのアピールポイントを増やしたいと考えている人
  • 独学での学習方法やおすすめの参考書・オンライン講座を探している人
  • ネットワークエンジニアとしてのキャリアパスや、将来的なスキルアップ(例:CCNP、CCIE)を視野に入れている人

Contents
  1. CCNA 資格とは
  2. CCNA 資格が転職に有利な理由
  3. CCNA 資格試験の概要と合格率
  4. 未経験からCCNA資格取得までの学習方法
  5. CCNA 資格取得後のキャリアパス
  6. 未経験からネットワークエンジニアに転職するステップ
  7. CCNA 資格取得者の体験談と成功事例
  8. まとめ

CCNA 資格とは

CCNAは「Cisco Certified Network Associate」の略称で、シスコシステムズ社が提供するネットワーク技術者向けエントリーレベルの認定資格です。

ネットワーク基礎からルーティング・スイッチング、セキュリティ、オートメーションまで幅広い知識を証明できるため、未経験からネットワークエンジニアを目指す際の登竜門とされています。

CCNAの概要と認定レベル

CCNA認定は、最新の200-301試験を1科目受験して合格することで取得できます。

合格者はネットワーク設計・構築・運用・トラブルシューティングの基礎スキルを証明でき、上位資格としてCCNP(Professional)やCCIE(Expert)といった認定レベルがあります。

認定レベル試験コード主な学習内容
CCNA200-301ネットワーク基礎、ルーティング&スイッチング、セキュリティ、オートメーション
CCNP350-401 他高度なルーティング、スイッチング設計、トラブルシューティング
CCIELab試験 他大規模ネットワーク設計・運用、実機トラブルシューティング

CCNA資格で学ぶネットワーク基礎

200-301試験では、OSI参照モデルからTCP/IPプロトコル、IPアドレッシング、VLAN/STP、静的・動的ルーティング、アクセスリスト(ACL)、無線LAN、ネットワーク自動化など、実務で求められる基礎技術を網羅的に学習します。

分野主な学習項目
OSI参照モデル各レイヤーの役割と代表的プロトコル
IPアドレッシングIPv4/IPv6、サブネットマスク、CIDR
ルーティング&スイッチング静的ルート、RIP・OSPF・EIGRP概念、VLAN設定、STP、EtherChannel
セキュリティ標準・拡張ACL、VPN基礎、SSH/TACACS+設定
自動化・プログラマビリティREST API、Pythonスクリプトによるネットワーク機器操作

CCNA 資格が転職に有利な理由

求人市場での需要と評価

日本国内のIT求人市場において、ネットワークエンジニア職は常に安定した需要があります。

特にCCNA資格保有者はベンダー認定の基礎スキルが証明できるため、未経験者を含めて幅広い企業から評価されます。

募集職種月間求人件数(目安)平均年収(万円)
ネットワークエンジニア1,200件450~550
インフラエンジニア950件430~520
サポートエンジニア(ネットワーク担当)600件380~460

上記の通り、CCNAを取得していると募集要件に「ネットワーク基礎知識」「ルーティング・スイッチングの理解」といった文言がある求人において選考通過率が高まります。

未経験者のアピールポイント

未経験からネットワークエンジニアを目指す際に、CCNA資格は以下のような強力なアピール材料になります。

  • ベンダー公認の学習範囲を修了している証明
  • IPアドレッシングやサブネットマスクの理解度を示せる
  • ラボ演習による実機操作経験を裏付ける
  • 自発的なスキルアップ意欲を企業に示せる

これらは書類選考や面接で「即戦力としてのポテンシャル」を伝える際に効果的です。

企業が重視するネットワークスキル

ITインフラを支える企業は、以下のネットワークスキルを特に重視します。CCNA取得でこれらの基礎力を証明できることが大きな強みです。

  • IPアドレッシングとサブネット設計
  • OSPF/EIGRPなどルーティングプロトコルの基本設定
  • VLAN設定やスパニングツリーの理解
  • ネットワークトラブルシューティング手法
  • 基礎的なセキュリティ対策(ACL設定など)

これらのスキルは社内NW構築や運用保守の現場で即戦力となり、資格保有者には担当範囲の拡大や昇給・昇進で優遇されやすい傾向があります。

CCNA 資格試験の概要と合格率

CCNA(Cisco Certified Network Associate)資格取得のためには、現行試験「200-301 CCNA」を受験します。

本節では試験の基本情報、出題範囲、合格率の傾向、申し込み方法と費用をまとめています。

試験科目と出題範囲

200-301 CCNA試験はネットワーク基礎からセキュリティ、オートメーションまで幅広い知識を問います。以下の表は主要ドメインと出題比率です。

ドメイン出題比率(%)主な学習項目
ネットワーク基礎20OSI参照モデル、イーサネット、TCP/IP
ネットワークアクセス20VLAN、STP、EtherChannel
IP接続25ルーティング(静的ルート、OSPF)、IPv4/IPv6
IPサービス10DHCP、NAT、NTP、QoSの基本
セキュリティ基礎15アクセス制御リスト、VPN、認証方式
自動化とプログラマビリティ10REST API、Ansible、SDNの概要

合格率や難易度の推移

Cisco公式では合格率を公表していませんが、業界調査や受験者の声を総合すると合格率はおよそ60~70%程度と推測されています。

難易度は中級者向けで、基礎知識から自動化まで幅広くカバーするため、独学よりも演習と模擬試験の併用が有効です。

年度推定合格率(%)難易度の特徴
2019年68従来型ルーティング・スイッチング中心
2020年65セキュリティ分野の拡充
2021年62オートメーション領域の新設
2022年60REST APIやプログラマビリティ強化

試験申込方法と費用

CCNA試験は世界共通の試験実施機関Pearson VUE(ピアソンビュー)を通じて申し込みます。以下の流れと費用を参考にしてください。

項目内容
申し込み手順Pearson VUE公式サイトでアカウント登録 「200-301 CCNA」を選択し試験日時・会場を指定 オンライン支払いまたはクレジットカード決済
受験料33,600円(税込)
試験形式選択問題(多肢選択、シミュレーション問題)
試験時間120分
問題数100~120問程度
合格点825点/1000点満点(目安)

未経験からCCNA資格取得までの学習方法

独学での勉強計画の立て方

CCNA(200-301試験)合格に向け、まずは全体像を把握します。学習項目は大きく4つに分かれ、OSI参照モデルやTCP/IP、LANスイッチング、IPルーティング、WAN技術、ネットワークセキュリティ、自動化・プログラマビリティなどを網羅します。

Phase1:基礎理解(1~2週間)

OSI参照モデルやIPアドレッシング、サブネットマスク、イーサネットなどの基本用語を理解し、入門書やオンライン記事で用語集を作成します。

Phase2:プロトコル・機器設定(3~4週間)

スイッチのVLAN設定、ルータの静的ルーティングやOSPF設定、ACL(アクセスリスト)によるフィルタリングなど、主要なコマンド操作を学習教材やシミュレータで実践します。

Phase3:実践演習と復習(2~3週間)

模擬試験や過去問を解き、弱点分野を洗い出して重点復習します。間違えた問題はノートにまとめ、再度解答できるまで繰り返します。

おすすめの参考書とオンライン講座

参考書

  • 『Cisco公式 CCNA教科書』(インプレス)
  • 『改訂新版 ネットワークはなぜつながるのか』(技術評論社)
  • 『一歩ずつ学ぶTCP/IPネットワークの基本』(翔泳社)

オンライン講座

  • Udemy「CCNA 200-301 完全攻略コース」
  • TechAcademy「CCNA対策コース」
  • Cisco公式「Cisco Learning Network」e-Learning
  • ネットワークエンジニア塾「CCNA実践講座」

いずれも動画とテキストの組み合わせで、実機演習や模擬試験が豊富です。

実機演習と模擬試験の活用

知識を定着させるには実機またはシミュレータが不可欠です。Packet TracerやGNS3で以下を繰り返しましょう。

  • VLANとスパニングツリー設定
  • OSPF/EIGRPによるルーティング
  • DHCPサーバ構築と動作確認
  • ACL設定によるトラフィック制御

模擬試験にはBoson Exam SimulatorやCisco公式のPractice Examを活用し、本番形式の問題を解くことで時間配分や出題傾向を体感します。

学習スケジュール例

学習内容学習時間目標
1OSIモデル・TCP/IP基礎6時間用語集作成・理解
2スイッチング技術(VLAN/STP)8時間Packet Tracerで演習
3ルーティング技術(静的・OSPF)8時間ラボ構築完了
4ネットワークセキュリティ(ACL)6時間アクセス制御設定
5仮想環境・自動化入門6時間Pythonスクリプト実行
6模擬試験&弱点補強10時間本番想定で80%以上

CCNA 資格取得後のキャリアパス

ネットワークエンジニアとしてのキャリアステップ

CCNA取得後はまずネットワーク運用・保守のポジションから実務経験を積みます。その後、構築支援、ネットワーク設計、さらにプロジェクトマネージャーやマネジメント層へとキャリアを広げていくのが一般的です。

ステップ主な業務内容目安年収
ジュニアエンジニアネットワーク機器の監視・障害対応、定期保守350万~450万円
ミッドレベルエンジニアネットワーク構築支援、設定変更、トラブルシューティング450万~600万円
シニアエンジニアネットワーク設計、要件定義、ベンダー折衝600万~800万円
プロジェクトマネージャー/リーダープロジェクト計画・進捗管理、チームマネジメント800万~1000万円

次のステップCCNPやCCIEの挑戦

CCNA合格後はCiscoの上位資格であるCCNPや最上位のCCIEを目指すことで、より高度なネットワーク設計や構築、大規模プロジェクトに携わる機会が拡大します。

資格対象業務試験科目推奨学習時間
CCNP Enterprise大規模企業ネットワークの設計・最適化ENCORE、ENARSI200~300時間
CCNP Securityネットワークセキュリティの設計・運用Core Technologies、集中トピック試験200~300時間
CCIE Enterpriseエンタープライズネットワークのアーキテクト筆記試験+実技ラボ1000時間以上

関連資格やスキルの習得

ネットワーク以外の関連分野を学ぶことで市場価値を高めることができます。特にセキュリティ、仮想化、クラウドの知識は今後のキャリア形成に有利です。

  • CompTIA Network+:ベンダーニュートラルなネットワーク基礎
  • CompTIA Security+:セキュリティの基本概念と運用
  • VMware VCP-DCV:データセンター仮想化の構築・運用
  • AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト:クラウド設計・運用
  • Juniper JNCIA:Juniper製品を用いたネットワーク基礎

未経験からネットワークエンジニアに転職するステップ

自己分析とキャリアプラン策定

まずは自分の強み・弱みを明確化し、ネットワークエンジニアとしてどの領域(運用保守、設計構築、セキュリティなど)を目指すかを決めましょう。

これにより、必要なスキルセットや取得すべき資格、アピールポイントが見えてきます。

自己分析の手順例:

  • 過去のプロジェクト経験やアルバイト・ボランティア活動から得たスキルを洗い出す
  • ネットワーク技術に関連する興味・関心を整理する(ルーティング、スイッチング、セキュリティなど)
  • 将来のキャリア像(オンプレミス中心かクラウド併用か)をイメージし、短期・中期・長期ゴールを設定する

応募書類と面接での効果的なアピール

履歴書・職務経歴書のポイント

未経験の場合、資格取得状況や学習実績、模擬演習での成果を具体的に記載します。CCNA合格と併せて、GNS3やPacket Tracerで構築したネットワーク環境や、学習コミュニティでの活動実績をまとめましょう。

  • 資格欄:CCNA取得年月、スコア(実施団体・試験番号も記載)
  • 自己PR:学習計画の立て方、継続力、実機演習やラボ環境構築の経験
  • スキル欄:使用可能なOS(Cisco IOS、Linuxなど)、ツール(Wireshark、Ansibleなど)

面接での質問例と回答例

よく問われる質問とポイントを押さえましょう。

質問回答のポイント
なぜネットワークエンジニアを志望したのですか?CCNA取得を通じて学んだネットワークの面白さや、業務で即戦力になれる学習姿勢を具体例とともに説明
苦手だった学習項目は?初めて理解した際の工夫や克服方法、現在の知識レベルを示す
チームでのコミュニケーション経験は?ネットワーク障害対応演習やオンライン勉強会での役割分担・報連相の実例を挙げる

転職エージェントや求人サイトの活用法

おすすめ転職エージェント

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求人サイトの使い分け

複数サイトを併用し、応募可能なポジションを幅広くチェックしましょう。リクナビNEXTは求人数が豊富で情報量が多いので、業務内容や年収相場のリサーチに向いています。dodaは企業からのスカウト機能が充実し、企業側と直接やり取りできるチャンスがあります。Greenはベンチャーやスタートアップの求人が多く、成長環境を重視する場合におすすめです。

応募後は転職エージェントと連携し、面接日程調整や条件交渉をスムーズに進めましょう。

CCNA 資格取得者の体験談と成功事例

未経験から合格した学習体験

IT業界未経験からCCNAに挑戦し、短期間で合格を果たした2名の事例をご紹介します。学習方法や使用教材、実機演習の活用法など、各自の工夫をまとめました。

受験者学習期間学習方法使用教材実機/シミュレータ合格日
Y.H.4か月平日2時間+週末4時間「CCNA Routing & Switching認定教科書」
「公式Ciscoトレーニングサイト」
Cisco 2901ルータ×1台
Packet Tracer
2023年11月
M.K.6か月通勤中の音声講座+週2回勉強会「合格できるCCNA問題集」
Udemy CCNA講座
Packet Tracerのみ2024年2月

Y.H.さん(28歳・事務職→ネットワーク初心者)

平日夜と週末の勉強時間を確保し、最初の2か月で教科書を読み込みました。同時にPacket Tracerでスイッチやルータの基本設定を繰り返し、3か月目からCisco 2901ルータを導入。

実機操作に慣れたことでトラブルシューティング問題への対応力が飛躍的に向上し、4か月目に合格を実現しました。

M.K.さん(25歳・販売職→ITキャリアチェンジ)

通勤時間を活用してUdemyの音声講座を視聴し、寝る前に「合格できるCCNA問題集」で毎日問題を解きました。

週2回、書店で集まる勉強会に参加し、他受験者とディスカッションを行うことで理解を深め、最後は本番形式の模擬試験を5回繰り返して試験慣れ。6か月で見事合格しました。

転職成功者のインタビュー

Y.H.さんの場合

Q. 学習中に最も苦労したことは?
A. 実機環境の構築に手間取った点です。最初はコマンド一つで接続が切れることもありましたが、Cisco公式フォーラムや同じ受験者コミュニティで解決法を共有し合い、徐々に安定させられました。

Q. CCNA取得後、転職活動はどのように進めましたか?
A. 資格取得直後に転職エージェントへ登録し、ネットワークエンジニア求人を紹介してもらいました。面接では学習の過程で得た知識を具体例とともに説明し、「基礎を確実に理解している」と評価されました。

Q. 今後のキャリアプランは?
A. 入社後1年でCCNPを取得し、より高度なネットワーク設計に携わりたいと考えています。

S.O.さんの場合

Q. CCNA取得でいちばん役立った学習方法は?
A. 模擬試験を用いた本番対策です。実際に時間制限の中で解くことで、試験当日のペース配分や緊張感に慣れられました。

Q. 転職面接でアピールしたポイントは?
A. 「ネットワーク機器の基本設定からトラブルシューティングまで自分で手を動かして学んだ」点を強調しました。実機のスクリーンショットやPacket Tracerの設定ファイルをポートフォリオとして提出したことで、面接官の信頼を得られました。

Q. 新しい職場での目標は?
A. まずは現場での作業効率を上げ、2年以内にネットワーク設計のサブリーダーを任せてもらうことを目指しています。

まとめ

CCNA資格はネットワーク基礎の理解を深め企業評価を高め、未経験からエンジニア転職を後押しします。合格実績が書類選考で有利に働きます。

将来はCCNP/CCIEやクラウド・セキュリティ関連資格と組み合わせてキャリアを拡大しましょう。求人サイト(リクナビNEXT、マイナビ転職、Indeed)やリクルートエージェントで情報収集し、模擬試験と実機演習でスキルを磨くことを忘れずに。

ABOUT ME
とてぃ
とてぃです!「はたらく」に選択性と楽しさを提供したく若手のキャリア支援や転職支援をしています。個の選択制や可能性を広げる活動を応援したいをビジョンに「初めての転職」「スキルアップのヒント」を発信しています♪
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